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「私タオル持ってきます!」
そう言ってリカはタオルを取りに行く。
リカは引き出しに入っていたタオルを取り出し、コウキに渡した。
「こっちです!」
店長の声がした。
店長と数人の救命士らしき人物が、向こうから歩いてきた。
原田さんはぐったりしていた。
救命士が原田さんと言葉をかわし、原田さんはタンカに乗せられ運ばれていった。
「いやーやばいっす。原田さん大丈夫なんすかね。ってか何があったんすか?」
「原田さんがグラスを落としてしまって、グラスが割れたんだよ。その上に原田さん転んじゃって。パックリ手が切れちゃったみたい。さっき救命士の人に聞いたら血は多いものの、そんなに傷は深くないから大丈夫だって言ってたよ」
店長がタオルで血を拭きながら言った。
「傷深くないんだ。よかった」
リカは安心した。
それと共にじわじわと疑惑を感じる。
まさか、また私のせいじゃないよね?
でも・・
あの時、コウキ君と話してて、私が原田さんのこと嫌いって言いかけた瞬間に、あのガラスの音がした。
やっぱり私のせい?
気持ちが重くなってきた。
なんで?
そこまで人を傷つけたくないよ。
もう、嫌だ。
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