火星人からの地球人からの

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夢を見ている間に意識を分離してこちらに来てもらってるのじゃ。本来なら、リカさんはこちら側の人間なんじゃが・・」 何を言っているのか意味不明だが、夢であり夢じゃないらしい。 「二十歳になったであろう。ようやく任務を遂行できる。リカさんは二十年間、地球人を色々見てきたじゃろう。地球人の特性を学んだはずじゃ。ようやく審査ができるということじゃな」 笑顔を崩さず、その老人が言う。 「おっと、これはプレゼントじゃ」 そう言って赤い腕時計をリカに渡した。 その時計をリカは受け取った。 真っ赤な時計。液晶が長方形でアップルウォッチのようだ。 ディスプレイには暗号めいた数字や英語がたくさん表示されている。 液晶を見た。 299792458... 西暦でもなく、なんの数列だろう? これ本当に時計? そう思った時にまた光が射した。 「そろそろ行かねば。わしも忙しいもんでのう。 またすぐに会える。おめでとう。リカさん」 七色の光に包まれた。 *** 「はっ!!」 目を開ける。 ベッドの中にいた。 辺りを見渡す。 なんら変わりない自身の部屋。 夢だったのか? でも・・・ あの感触、老人、部屋、
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