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「もう考えらんない!私帰る!」
駅に向かって歩きだした。
「ちょっと待ってよ、何なんだよ!」
「あの人は私がチャラ男達に絡まれてるのを彼氏のふりして助けてくれたの!恩を仇で返して…お礼も言えなかったじゃない!」
「えっ!そうなの? あちゃぁ~」
「秋保ごめん。帰るって電車じゃ3時間だよ?車で帰ろ・アクアライン使えば鴨川迄直ぐだから」
「嫌だ!」
「嫌だじゃねえよ、俺が先生に怒られるだろ?」
私は母と千葉県の鴨川に住んでいる。母は高校の現国の教師。父はいない、何処で何をしているかも知らないし、母も教えてくれない。
雄作は作家志望で母の元教え子、作品が出来上がると指導を受けによく家に来ていた。そして私達はいつの間にか付き合う様になっていた。
私は渋々雄作の車に乗り帰る事にした。
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