28人が本棚に入れています
本棚に追加
私が事故にあって、あちゃー死んだわと思ったら何故か乙女ゲーの世界に転生していた。まあ、巷ではよくあるよねそういう事。
この世界では貧乏出身のヒロインが特別な才能を認められ金持ち学校に入学するのだが、この国を牛耳ると言っていい五大貴族の一家のお嬢様も通っている。
「エリステル様、ごきげんよう」
「ごきげんよう」
歩けば皆が挨拶をする。いやお前誰だよって言いたくなる知らない奴も挨拶してくる。というか、挨拶しないと何で私の横を無言で通り過ぎているのかしら、貴方名前は? ってそのあと大変なことになるからだ。「エリステル」が歩くとモーゼが歩いている時の海みたいにさっと人の波が割れる。
「エリステル」はいわゆる悪役令嬢の立ち位置である。五大貴族という特徴を生かし、我儘言い放題のハーレム作り放題の学園を私物化して教師も口答えできず、いろいろとやりたい放題だったりする。この学園の資金半分を出しているから当然なんだけど。
「エリステル」の伝説はいろいろと凄い。気に入った男を自分の騎士という名の奴隷として扱いどこに行くにも連れて行く。なんとなく目が合った奴は睨まれたと言って騎士に断罪を命じる。まあ、本当に命を取るわけじゃないけどそうなった生徒はだいたい二、三日後には学園からいなくなっている。
目をつけられても地獄だけど、気に入られても地獄という、八方ふさがりな運命が男には待っている。女はさらに過酷な四面楚歌な運命が待ってるんだけどね。
そんなデスマーチパークみたいな学園にうっかり入学しちゃうのがゲームのヒロイン、「エリシア」。
もうこの時点で予想がつくかもしれないが、名前の「エリ」がかぶっている為入学後速攻目を付けられ嫌がらせの毎日が始まるのだ。イケメンが五人関わり仲良くなったりエリステルの嫌がらせをかわしたり、なんやかんやいろいろあっていろいろ解決する。
どこにでもある、よくある乙女ゲー。
最初のコメントを投稿しよう!