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「行ってきまーす」
毎朝、私が出勤するときにこう言うと隼人は絶対聞いてくる。
「もう行っちゃうの?」
そう甘々な声で言うのだ。
「もう行くよ。遅れちゃうよ、隼人だってもう行くでしょ?」
そう私が言い返すと、
「もうちょっと一緒にいようよ」
駄々をこね始める。
挙句の果てには、
「理沙が他の男と話していると気が狂いそうだよ。理沙を殺して俺も死ねばずーっと一緒にいられるのにね。他の男に理沙を曝すくらいなら、いっそ2人で心中でもする?」
と、せまってくるのだ。こうなったら落ち着かせるほかに対処法はない。
「心中はしないし、殺されたくもないよ。第一、警察官に男が多いのは仕方ないことじゃない。今日は早く帰ってこれるようにするから。ね、だからもう行くよ。本当に遅れちゃう。」
「今日で付き合って5年目だよ。忘れてないよね?俺は1日中理沙のことで頭いっぱいなんだよ。今だけでいいから俺のこと見てよ。」
「だ、大丈夫。ちゃんと覚えてるよ。私だって隼人が私の支えだよ。帰ったらいっぱい見てあげるから、離して」
「約束だよ。じゃあ、行ってきますのキスして」
そうして私がキスをすると離れてくれる。そして一緒に出勤する。
…お気ずきかとは思うがこれが彼の裏の顔。
隼人は世にいう
ヤンデレ男子だ。
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