127 ふましー 様

1/1

49人が本棚に入れています
本棚に追加
/205ページ

127 ふましー 様

1 小説家になろう様 2 ファンタジー、ミステリ 3 謎、伏線多めの作品に惹かれます。 4 色々ですが、多かれ少なかれどこかに狂気を感じさせるようにしてます。 5 血を持って書くこと 6 流行りの悪役令嬢を自分なりに書いてみたい気持ちがあります。 7 心理、戦闘、行動、情景の順で得意ですかね。 8 邪教徒召喚 ー死を信奉する狂信者は異世界に来てもやっぱり異端ー https://ncode.syosetu.com/n4653hc/ https://kakuyomu.jp/works/16816700427566038272 【あらすじ引用】  死を救いとして信奉する青年 須杭謙生 、通称スクイは待望していたはずの死亡と同時に異世界への召喚を受けてしまう。召喚した女性から受けた使命はただひとつ、生きたいように生きること。  穏やかな青年に見えるがその実、彼は最強の殺人鬼だった。    異世界でも普通に生きる彼だったがそれだけで異世界を荒らしていく。  元から持っていたチート級の殺人能力と、異世界で得た最強魔法で異世界でもなんなく自分の信仰を貫き、衝突する敵や魔物と戦いの日々。気づけばナイフ売りの商人も、褐色巨乳ギルド嬢も、面倒見のいい凄腕冒険者や、やばい趣味を持つ準悪役令嬢、村を追放された勇者まで彼から目が離せない? そんな人たちを意に介さず、スクイは今日も戦いに身を投じる。そして死にかけた奴隷の少女を助けて一緒にのんびりお茶でも飲みながら、今日もまた異世界で死の素晴らしさを広めます。 ────レビュー全文 【簡単なあらすじ】 ジャンル:ハイファンタジー 主人公は待望の死と同時に異世界に召喚されてしまった。死を救いと信奉していた彼にとってそれは冒涜であった。しかし彼を召喚した女性は”生きたいように生きろ”と告げる。知らず知らずにチートスキルをつけられ、簡単には死ねない彼は、いつしか周りに恐怖を感じさせ、魅了していく。だが本人だけがその事に気づいていないのであった。 【物語の始まりは】 気がつけば、終わりの世界に居た。真っ暗な場所であり、全く身動きができないまま椅子のようなものに座らされていたのである。そんな彼に話しかける女性。その様子などから自分が死んだことに気づく。死を救いとして信奉する彼は待望の死と同時に召喚されてしまった。怒りをあらわにする彼に女性は告げる。”この転送は死ぬ前から決まっていた”と。そしてこれから異世界に送られる彼に”あなたの自由に生きて欲しい”と。果たしてどうなる?! 【舞台や世界観、方向性】 慟哭(どうこく)悲しみのあまり、声をあげて泣くこと。 魔法の習得方法にオリジナル要素がある。オリジナルではあるものの、凄く分かりやすく馴染みやすい。 異世界の舞台は多く見られるスタイルの一つで、現代社会のように身元の証明などがなくても働くことの可能な世界。 魔法やモンスターが存在し、この世界ではギルドで依頼を受けたり、貴族に雇われて戦ったりと、武器や防具の需要も高く彼らは決して働き口がなくてというわけではなく、生計の為にその道を選ぶ人も多そうである。活気に満ちている印象。 【主人公と登場人物について】 主人公は、死は人を救うものだと考えているようだ。 人に平等に訪れるものでもある。 一話にて、不本意な異世界召喚を受けた主人公。死を崇拝している為、自分自身が死に向かって進む暗い物語なだろうか? と想像したが全く印象は変わる。主人公はとても聡明であり、”自分を他人からどのような人物だと見せるか”という技術も備えており、交渉なども巧い。冷たく淡々とした流れなのかと思っていたが、人とのコミュニケーションの中で”戦略”も感じさせる。情報を得ながら思考していくのだが、とても興味深い。異世界で何をするのか? 自分の望みを叶えるには何が必要なのか? 彼の思考部分に魅力を感じる物語である。 宿屋の少女が何でも素直に信じてしまうのが面白い。 【物語について】 主人公が再び目を覚ました時、見慣れない場所にいた。恐らくそこが異世界。まったく知らない世界に放りだされた主人公だったが、天使たちの計らいにより、安宿に30日の宿泊が用意されていた。主人公はそこの宿の少女から、この世界について知識を得、街の散策へ。 街を散策していたところ、路地から言い争う声が聞こえた。ここで彼は殺人を起こすのだが、この場面により彼の思想や殺害の仕方などが明かされていく。 この物語は、主人公自体に魅力を感じる。死を救いとして信奉ということから、暗い人物をイメージしていたがコミュニケーション能力が非常に高く、物腰は一見柔らかい。そしてビジネスマンのような礼儀正しさもあり、会話は非常にナチュラル。”普通の人”に見えるのである。 全体的に世界観などの説明が分かりやすく、比喩表現が巧いので理解しやすい。建物や場面、登場人物などが想像しやすい物語だと言える。 【良い点(箇条書き)】 ・世界観とか流れが凄く好きである。特にギルド一階が食堂な理由や、相席について。知らず知らずに殺人鬼と相席。想像しただけでも怖いが、面白いなと感じた。 ・主人公のバランスが良い。殺人鬼であり死を信奉しているが、常識人というのが適しているのか分からないか礼儀正しい。コミュニケーション能力が高いという意外性。 ・主人公は強いわけではなく怖い人間というところが、戦闘を含む物語として斬新である。 ・主人公は”死”について過剰反応する。まるで人が変わったかのように。そして空気を読まない。コメディではないとは思うが展開が面白すぎる。 ・狂気の表現の仕方が巧い。取り込まれそうである。 ・勝手にチートスキルをつけられ、気づかないというのも斬新。 【備考(補足)】12話まで拝読 【見どころ】 主人公に魅力を感じる物語。彼の語りには吸い込まれそうであり、時々危なげでもある。死を救いと信じて疑わない主人公。その考え方には矛盾はあるようだが、誰彼構わず殺戮するような物語でもない。 悪人を死をもって救うという方向性なので、ハラハラする場面はあるものの胸糞が悪くなる展開は少ない。そして彼はひたすら我が道を行く人物でもあるのだ。気づけば彼を畏怖し、魅了され、目が離せなくなるというのも頷ける。彼は普段は人好きのする話し方や物腰であるにもかかわらず、空気を読まないのである。その事が無用な争いを産むが、結果的に彼の想い通りになっていく。 知らず知らずのうちに周りが巻き込まれていくという物語だと感じた。 扱っているモチーフやなテーマは暗いように感じるが、笑いが止まらない場面もあり、コメディだっただろうか? とキーワードを見返してしまうほど。真面目にズレているというのがこんなに笑いを誘うとは。かなり斬新だなと感じた。 彼は”死”に対する冒涜には人が変わったように過剰反応する。それは一流の冒険者を怯ませ、恐怖に陥れるほどに。普段穏やかな人ほど怖いというのを実感できる場面も多々ある。あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか?  主人公は果たして野望を達成できるのだろうか。その目で確かめてみてくださいね。おススメです。
/205ページ

最初のコメントを投稿しよう!

49人が本棚に入れています
本棚に追加