39 加藤伊織 様

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39 加藤伊織 様

1 カクヨム 2 ハイファンタジー 3 読んでいてほっこりする話 4 ツッコミ叫び系 5 自分が納得できる文を書くこと 6 最近書いてないので伝奇 7 行動 8 殴り聖女の彼女と、異世界転移の俺 【あらすじ引用】 通学途中の事故で異世界転移をし、その際に空間魔法を習得した御厩条(みまや じょう)は、転移先の世界で少女が勇者パーティーを追放される現場に遭遇する。 「これ、WEB小説でよくあるやつだ」 そう思いながら条がそれを見ていたら、実は全然状況が違っていた。 その少女――サーシャは偏った魔法しか使えない、殴りプリースト。しかも勇者よりも強すぎて目立ちまくり、「殴り聖女」の二つ名を持っていた。 見た目も中身も純情可憐。但しドラゴンより強い。 そんな彼女に「ほぼ一目惚れ」してしまった条は、彼女を守ることを決めるが――。 ────レビュー全文 【簡単なあらすじ】 ジャンル:異世界ファンタジー 通学の途中で事故に遭ってしまった主人公は、本来そこで死ぬはずではなかった。その為、有名なあの人に似た女神によって、異世界にて生き返しのチャンスを得る。直後、転移先で出逢ったのは勇者より強い”殴り聖女”という2つ名を持つ可憐な少女で────?! 【物語の始まりは】 主人公は異世界転生ものの定番、女神の部屋にいた。女神は定番の美女……ではなかったが。そこで欲しいスキルはないかと聞かれ、彼がここに来ることになった経緯が明かされていく。本来死ぬはずでなかった彼は、生き返しの機会を得て、異世界で生きていくことになる。戦うのが嫌で選んだスキルは、空間魔法。辿り着いた先で、勇者パーティからある少女が追放される場面へ出くわしたのだった。 【舞台や世界観、方向性】 プリースト:恐らく回復職のこと。 ワンゲル部とは:部によって活動の内容は異なるが、「仲間と協力して自力にこだわったアウトドア活動を行う」という部分が共通点のようである。 この物語の勇者は、崇敬によって力が増す特殊な職業である。その為、自分より目立つ殴りプリーストがパーティに居ると、足手まといになってしまうようだ。 空間魔法はレアな能力。 【主人公と登場人物について】 主人公は本来死ぬはずではなかったにも関わらず、トラックに轢かれ即死(扱い?)してしまった17歳の少年。現世では死亡扱いだが、生き直しのチャンスを得て、異世界へ転移。 転移先で逢った少女は殴り聖女の二つ名を持った可憐で心の清らかな人物であった。話しの末、一緒にパーティを組むこととなる。 【物語について】 主人公は転移先で”パーティ追放”の場面に出くわすが、それはよくある”パーティ追放”ではなかった。プリーストでありながら、致命的な欠点があった。なんと補助魔法が自分にしか、かからなかったのである。その後、二人は互いの境遇を明かし合い、パーティを組むことになる。知らない世界に送られた主人公にとってはありがたいことだったのではないだろうか? 純粋な彼女に癒されたりもするけれど、彼女の口から出る言葉は恋人レベルで聞くような言葉が多く、どう受け止めたらいいのか戸惑う主人公。(たぶん言葉通りの純粋な意味であると思われる) 二人は防具屋に主人公の防具を買いに出かけるも、お目当てのものがなくいきなり古代竜を倒しに行くことになったのだった。 ここまでの主人公は、見た目が可憐で心の清らかなサーシャに対し、まだその強さを本気で信じられない部分がいくらかあったような印象。しかし、古代竜を倒すところを目の当たりにし、その強さを実感したのではないだろうか? 【良い点(箇条書き)】 ・初めのうちは、何故ワンゲル部なのだろうか? と思っていたが、彼はその冒険(旅)の中でワンゲル部で培ったものが活かされているように感じた。 ・ネタとなっている人物が分かりやすく、有名人が多い印象。万民共通とまではいかないにしても(ある年齢からしか知らないと思われるため)、笑いに対しての共感は高いと思われる。 ・サーシャに影響されて、変わっていく主人公が素敵である。(7話宿屋の主人との会話より) ・新しい世界に少しづつ馴染み、知り合いなども出来ていく中、主人公がホームシックになる場面がある。そういう部分を見ると、馴染んでいるのではなく馴染もうと頑張っているんだなと、感じた。知らない場所で、2度と家や元の世界に戻れないということにリアリティを持たせている。 ・主人公とヒロインの二人のパーティのバランスが良いなと感じた。 【備考(補足)】16ページ目まで拝読 【見どころ】 勇者パーティから強すぎることを理由に追放されてしまったヒロイン、サーシャ。本来死ぬはずでなかったのに事故死してしまい、異世界で生き返しのチャンスを得た主人公。彼らはどちらも辛い想いをしている。だからこそ、時には励まし合い、慰め合い、助け合えるパーティなのではないだろうか? ワンゲル部に所属していた主人公は、その知識を異世界でも生かしていく。そして、戦うことを拒否し空間魔法を手にした彼は、とても珍しい能力を持つものとして重宝されていく。異世界で新たな人間関係を築きながら。 しかし時折、元の世界へ想いを馳せる姿に切なくもなる。 元のパーティに対して未練はないとは言うものの、元は賑やかなパーティに所属していたサーシャ。彼女には、主人公の寂しさが理解できるのでないかと感じた。 旅や冒険ものというと、一期一会のイメージがあるが、この物語では出逢った人たちの絆が大事にされていると感じた。宿屋の主人や、サーシャの元居たパーティのメンバー、商人など。それも二人の人柄あってのものなのではないかと思う。切ない場面もあるが、全体的に楽しそうであり生き生きとしているような印象。読了部分はまだまだ序盤である。これからどのような人々に遭遇し、どのような冒険を続けていくのであろうか? そしてその結末はいかに? あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか? お奨めです。
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