警察

1/1
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/16ページ

警察

〈警察〉 「みんなもうちょっと左、左、はい来るよみんな!」 ドサッ 周りに集まった皆全員で、空から落ちてくるジャックとお菓子を受け止めた。 「はいジャック確保! 確保ぉ!」 まさかこんな平和で小さな町で手錠を使うとはな。 「お疲れ様じゃな、警察さんよ」 「あぁ、おばさんか。あんたも一体、何者なんだ」 「こんなよく分からんおばさんのことは放っておいてよろしい、それより、光輝君じゃ」 王子の服を身にまとった少年は、ゆっくりと地に足をつけた。一斉に子供たちが彼の元に集まる。その、どこにも悪のない風景に向かい、俺は全力で頭を下げた。やはりこの仕事は、この区にとっても、俺にとっても、必要な仕事だったようだ。
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!