第一話 怪盗Aからの挑戦状⁉︎編

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「だ、だから現代っ子ってなんなのさ〜」 「とにかくもうちょっと昔の人の、アナログな気持ちに戻って考えてみなってこと」 アナログな気持ち。 そんなこと言われても、三桁の数も出てくることだし、さっきとは違ってアナログ時計は関係なさそうだ。 アナログな気持ち、アナログな気持ち。 呪文のように頭の中で唱えながらもう一度問題を見た。751b2bb9-6820-47a1-8a72-660d395a5b72 二桁の数二つが5に変わっていること。 下にいって左の数が大きくなるにつれて右は小さくなっていっていること。やっぱりそれくらいしか分からない。 「ねえ、ヒントちょうだい」 「ん?」 「現代っ子とかアナログな気持ちみたいなさ、抽象的なやつじゃなくってもうちょっと具体的なやつで」 少し悔しさはあるけれど、このまま考えていても正直のところ答えに辿り着ける気がしないから、答えに辿り着いたという絢音にヒントを求める。 「え〜。どうしよっかな〜」 「じゃあさ、パッと見ると、左側の数が大きくなると右側の数は小さくなっているように見えるんだけど、それは関係ある?」 「うーんとね、それは関係ないかな。大きさって言うよりはその数が意味するところがどうなのかって感じ」 大きさは関係ない。 その数自体の意味。
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