第一話 怪盗Aからの挑戦状⁉︎編

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【怪盗A】という謎の人物からの手紙を前にして、はじめは自分の部屋の机の前に腰掛けていた。 学校であの封筒を開けた後、下足のあたりには部活動を終えた他の生徒達が集まってきたこともあって、ひとまず手紙をバッグに入れて家に帰ってきたのだった。 「うーん」 果たしてこの謎解きが解けなかったら奪われるはじめの大事なものとはなんなのか。というかまず、はじめが謎解きを解けたかどうかをどうやって知るのかどうか、てんで検討がつかなかったけれど、学校で宿題も終わらせてきたことだし、正直いうとちょっと気になるし、ひとまず挑戦だけしてみる事にした。 1枚目には【怪盗A】さんからのメッセージの他には数字とアルファベットが入った謎の四角があるだけで、肝心の謎解きというのはどうやら2枚目以降に書いてあるらしい。 871dc871-1482-4fba-96b3-054d6aaa1cca さっそく二枚目の紙に書いてあった問題をみる。 それは色々な数字やイラストが入り混じった数式のようだった。よく見れば、小さく【数学編】と書いてあった。 「クエスチョン1。くし+お肉は64、葉っぱ−お肉は46」 なるほどなるほど。 この二つからもう一つの式の答えを探すのか。連立方程式みたいなやつだな。 bfba246d-b322-4749-bcd7-3991f80cbab4 先月、学校で連立方程式を習ったばかりであるはじめはすぐにピンときた。 学校ではXとかYとかを使ってやっているのがイラストになっているだけだ。まずは一つ目と二つ目の式を足して肉を消して……。 えっと……、あれ? おかしいぞ。 肉を消しても、葉っぱとくしを足したら100、という式が出てくるだけで残念ながら先に進まない。それに一番下の式には、葉っぱもお肉もくしも出てこない。 こんな式解けっこないぞ。 そういえば方程式は分からない記号(イラスト)分の式がないと答えが出ないと先生が言っていたような気もする。 【怪盗A】さんは大事な式を後4つほど書き忘れたんじゃないだろうか。
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