第15話 ジャム

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第15話 ジャム

 俺は雑貨屋でフライパンと鍋、スプーン、コップ、ジャム用の入物を5つ買った。  これはこれから森などで自炊をする事を想定してだ。  森で枯れ枝や枯れ葉も、たくさん拾ってあるからいつでも自炊可能だ。  ストレージに入れておけば、邪魔にならないからね。  まあ、ストレージ中には森で採ったグミの実やブルーベリー、ビワやイチジク、 山菜やキノコなどたくさんあるから、しばらく食べ物には困らないけど。  そして商会で塩と砂糖も買った。  塩は味付け、砂糖はジャム用だ。  でも調味料の値段があまりにも高くて驚いた。  もうお金がありませんから。  買い物をして俺は『なごみ亭』へ帰ってきた。 「エリアスおにいちゃん、お帰り~。はい、これカギ」 「ありがとう、アンナちゃん」  アンナちゃんに癒されながら、部屋に入った。  夕食まで時間があるから、裏庭を借りてジャム作りでもしようかな?  俺は宿屋の主人ビルさんに許可をもらい裏庭に出た。  裏庭にある石を集めて鍋を載せる土台を作る。  そしてストレージから鍋、枯れ枝と枯れ葉を出した。  まずは火をつけてと。  やっぱり生活魔法て便利だな。  ブルーベリーの皮をむき、鍋に入れる。 『紅の乙女』のメンバー3人に受付のアリッサさんと俺の分。  5人分か。  この際だから、たくさん作って置こう。  皮をむいたら砂糖を入れ煮込む。  これだけ。  後は焦がさないようにしないとね。  砂糖は高いから、無駄にできないんだよ。  煮込んでる間にステータスを確認しておこうかな。  これからの戦いの時に知っておいた方がいいからね。 「ステータスオープン!」  名前:エリアス・ドラード・セルベルト  種族:人族  年齢:17歳(58歳)  性別:男  職業:防御魔法士  レベル:7  HP 80  MP 130  筋力  31  攻撃力 30  防御力 58  知力  67  器用さ 31  素早さ 53  運   61  EXP  30/100  状態:良好 【スキル】  生活魔法  火:LV1  水:…  氷:…  風:LV1  光:…  世界の予備知識:LV1 【ユニークスキル】  異世界言語  鑑定  時空間魔法ストレージ(カスタマイズ可能):LV1 【メンタルスキル】  沈着冷静:LV1  高速思考:LV1  魅力(人の心を引きつけ夢中にさせる力。発動しないこともある):LV1 【加護】  女神ゼクシーの加護  愛し子  バグベアを倒して経験値30か。  ステータスを見ると素早さと防御力が他より高いから、素早く動いて攻撃するやり方が良いのかな?  でも筋力と攻撃力ないし、非力だよな俺。  あれ?生活魔法の属性が個別表示になってる。  火と風は使ったからレベル表示がある。  他は使ってないから、表示されないのか。  使っていってレベルが上がると、どうなるんだろう?  生活魔法だよね。  ま、与えられた能力で地道にやっていくしかないか。  そろそろジャムは良い頃合いかな?  どれどれ。うん、うまい。  手作り感満載だけど、これはこれで美味しい。  後は冷めたら入物に分けるだけだ。  イチゴの季節になったら、イチゴジャムもいいな。  そしてジャム作りも終わり、夕食時間になったので食堂に行った。  食事をしていると、どこかで聞いたことのある声がする。  振り向くと『紅の乙女』のメンバー3人が居た。 「あら、エリアス君。ウフッ、来ちゃった」
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