第2話 新しい世界

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第2話 新しい世界

「おいおい坊や、こんな所で寝ていたら危ないよ」  肩を誰かに揺さぶられ目が覚めた。  腰ぐらいまである丈が長めの上着とズボンを履いた、中年のおじさんが目の前に立っていた。  どうやら道端に座り込んでいたらしい。  馬車で通りかかる際、心配になって声をかけてくれたのだろう。 「ありがとう、おじさん。街に行くのはこの道でいいのかな」 「あぁ、この道を真っ直ぐ行って二時間くらいだ。気を付けていくんだよ」  そう言うとおじさんは馬車に乗り、去っていた。  歩く平均速度が時速約4㎞だとすると街まで後8キロくらいかな。  俺の服もおじさんと同じようなもので、違いはフード付きのジャケットを着て、首からバックを下げているくらいだ。 「坊や、て17歳設定だよな?」  鏡がないので自分の容姿を見ることができない。まあ後で確認すればいいか。  まずはすることがある。 「ステータスオープン!」  名前:エリアス・ドラード・セルベルト  種族:人族  年齢:17歳(58歳)  性別:男  職業:……  レベル:1  HP 50  MP 100  筋力  20  攻撃力 20  防御力 40   知力  50  器用さ 20  素早さ 40  運   50  EXP  0/20  状態:良好  所持金:金貨30枚(300,000円) 【スキル】  生活魔法(火・水・氷・風・光)  世界の予備知識 【ユニークスキル】  異世界言語  鑑定  時空間魔法ストレージ(カスタマイズ可能) 【メンタルスキル】  沈着冷静  高速思考  魅力(人の心を引きつけ夢中にさせる力。発動しないこともある) 【加護】  女神ゼクシーの加護  愛し子  う~ん。ステータスは防御力、知力、素早さ、運が少し高いくらいか。  バックは(から)でストレージの中は金貨だけ。  所持金に円表示が出るのは分かりやすくて助かるな。  ただ地球人だった時の感覚なのか、時間が分からないのは困るな。  まずは街に行くことだ。  そして俺は走り出した。
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