パパ、ロックオンレーザービームの時間です▄︻┻┳═一

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「敵の配置を教えて、パーナム」  全身に装甲をまとった人影が、ノイズの混じりのイヤフォンにささやいた。全身黒いスーツに覆われ、白いラインが足と腕の側面に施されている。背中には極小サイズに構築されたジェットエンジン付きの飛翔装置、そして体のいたるところに装備された武装はキラリと鈍い輝きを放っている。 「自立走行型Walk八体、補足追走型Aerial二十機。電脳サーバーにデータ転送済。赤い位置情報を撃墜せよ」  脳内にインストールされた位置情報が目の前に可視化される。思ったより敵の数が多く肩をすくめる人影。 「簡単に言ってくれるけど」  サイドの白いラインが金色に光り始めた。 「もう少しロボットをいたわって欲しいわね」  言い終わるや否や、ジェットエンジンを全開放して光の如き速さで飛び出した。そして最も近くにいたAerialを1機貫いた。指の先の装甲がまるで小刀のように怪しい光を放つ。音に反応して別のAerialと、人型のロボットが全速力で走ってきた。およそ自足120Kmほどの速度で人型のロボットを避けるため一旦空に逃げる。 「大人しくしてよ」  肩と腰の部分から展開した長さ1メートルの銃砲4門が敵にロックオンする。金色の光が足、そして腕から銃砲に移っていく。エネルギーが収束し、少しだけ空間が歪み始める。 「ロックオン!レーザービーム発射!!」  収束した光の束が眩い輝きを放ってただ敵を破壊するために飛ぶ。レーザービームは地面からこちらを伺うWalk3体の体と、応戦するべく上昇してきたAerial1体を一瞬で貫いた。それぞれが機能を停止し、爆発する。爆風によって視界が遮られた残りのWalkとAerialは、瞬間間を詰める全身装甲の人影によって次々と切り裂かれたのであった。  その勇ましい戦いの様子を、地下深くの研究室でモニター越しに見つめるメガネの男がいた。 「んんーーー!!今日もすんごい光線引いてるねぇ、ラスカにゃん」  満足げにそうつぶやくとしばらくにやついた表情をした後、男は視線を別のモニターに移した。そこには夥しい数の敵影が表示されていた。 「さて、いよいよやるしかないぞ、ラスカにゃん」
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