パパ、ロックオンレーザービームの時間です▄︻┻┳═一

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 西暦2077年、人類は滅亡していた。人類の代わりに世界を支配していたのは、人が人のためにつくりだしたはずのロボットであった。人類滅亡のきっかけはアメリカの巨大IT企業であるゼラニウム社の発表だった。 「わが社はついに人類の悲願であるシンギュラリティを成し遂げました」  発表会見でゼラニウム社のロス・ゼラニウムCEOが大スクリーンに映し出したのは、ロボットが自らの知能・経験に基づいて人の指示無しに新たなロボットをつくりだす映像だった。 「人類の歴史はここから大きく前進します。すべてをロボットに任せておけばよい暮らしが始まるのです」  この発表は全世界に衝撃をもたらした。ゼラニウム社のロボットは飛ぶように売れ、あらゆるところにゼラニウム社製の機器が採用されることとなった。ゼラニウム社の株価は連日ストップ高を記録し、世界を支配しようとするかのごとき快進撃であった。  しかし、その興奮の最中に起こったのが「オンタリオの暴爆~Explosion of Ontario」である。  カナダのオンタリオ州にあった世界最大規模の原子力発電所、ブルース原発が突如として制御不能となり8基すべての原子炉が核爆発を起こした。その様子はまるで天変地異のように凄まじい爆発であり、これによってアメリカ大陸の五大湖は一つの大きな穴として地図から姿を消すこととなった。このブルース原発の制御を担っていたのがゼラニウム社の制御回路装置であったが、この件に関してゼラニウム社が行った調査の結果が世界を混沌に陥れることになった。人の指示無く、制御回路が自らの意思で爆発を引き起こしたのだった。
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