夜行列車

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「あたし、しじみ大好き。みそ汁飲みてぇ〜!マジお腹空いた!」  時刻は九時を過ぎていた。うわ。もう学校始まってるじゃん。  昨日は色々大変だったし、その上に夜行。くたくたで爆睡していた。俺はちびるに質問した。 「ちびる、朝ご飯はどこで食べればいいんだ?飯はお前の担当だろう?」 「そういえば、この電車、売店とか、ないのかな?」 「……」 「車掌さんに訊いてこい!」  朔がイライラした表情でちびるに命令した。  ちびるは、車掌さんが居るであろう列車後部に向かって歩いて行った。(ベッドはともかく、さすがに通路は立って歩ける) 「……」 「何か、聞かなくても回答の全てが表情に出ているな、ちびる」 「ごめんよぉ、この電車、売店も車内販売もありませんだって」 「仕方ないよ、お前のせいじゃない。で、俺たちは何時までこの電車に乗っていればいいんだ?」 「出雲市駅到着は午前十時前……」 「知ってたよ。予約したのは俺だしな。まあいいじゃないか、たまにはダイエットも必要だろ……」 「あーーーーーお腹空いた!ちびる!何で湯河原駅の売店でお弁当買っておかなかったの!」
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