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「あとね、転換はあたしだけじゃないのよ」
「だけじゃない?」
話が変な方向に発展しつつある?
「あたしの知ってるだけでも、猫モードの猫人間はこの近くにもう一匹いた」
「もしかして、それって隣の中嶌家で飼っている……」
「そ。『ちびる』よ」
「あれも猫人間?」
「そーよ。だって猫人間友達、折角なら一緒に人間になりたいじゃん?」
「勝手に決めるな!」
うちと中嶌家とは隣同士だ。マガティのパワーとやらが届いてもおかしくなさそう。
しかし、あれ、ちょっとまてよ?
「あのさ、中嶌家には子供がいるよな、俺と同じクラスに入っている、なっちゃん」
「知ってるよ、喋れない子でしょう?」
「お前猫だったんだから喋れなくても関係ないだろう。でもそれは事実だ。なっちゃんは生まれつき障害があって、耳は聴こえるし頭もいいけど、喋ることが出来ない。そのなっちゃんの他に、もう一人子供ができちゃったってこと?」
「中嶌家の事情はねえ、まあ詳しく説明すると面倒くさいんだけど」
「まさかとは思うけど『ちびる』を双子にとか、して……」
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