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ああ、死なないよ。
今死んだら、悠は一生かけて悔やむだろう。
慎也さんは、僕をかばって死んだんだ、って。
「慎也さん……。慎也さん、しっかりしてぇ……」
「大したこと、ないぞ」
「ホントに? 絶対?」
「ああ。心配するな」
サイレンの音が聞こえる。
救急車がやって来たのだ。
救急救命士が、手際よく慎也の状態を把握し、処置を行っている。
すぐに彼は、車に担ぎ込まれた。
「同乗してください」
「はい!」
目を真っ赤に泣きはらし、悠は救急車に乗り込んだ。
彼には、祈ることしかできなかった。
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