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パジャマ姿の慎也は、これまで見たことが無いほど緊張した表情をしていた。
『僕たち結婚するんだから、隠しごとはしないでおこうよ』
こんなことを言って、悠が慎也の素肌を見たがったのだ。
ベッドの上で悠が正座して、目を見開いて待っている。
「どうしても、見せなくてはならないのか?」
「僕、どんな慎也さんでも受け入れる覚悟はあるよ」
そこまで言うなら、と慎也はパジャマを脱いだ。
素裸になり、その全身を悠にさらした。
(あ、やっぱり)
慎也の体には、刺青が入っていた。
胸の後には、背中も見せてくれた。
「竜と、……鳥?」
「鳳凰、という鳥だ」
怖くないか、と問う慎也に、悠は首を横に振った。
「大丈夫。慎也さんだから、怖くないよ。それに」
「それに?」
「竜が慎也さんで、鳳凰が僕、だね」
なるほど、と慎也は笑顔でうなずいた。
何にせよ、悠がこの体を受け入れてくれたのは嬉しいことだ。
慎也もベッドに上がると、悠は手を伸ばして触れてきた。
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