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「え?前も今も、ヒョウはヒョウじゃない?そんなに変わってないと思うけど。確かに見た目は男っぽくてすっごいかっこよくなった!」 「はあ?もうええわ。わい、手続きあるから先に行くからな」 ヒョウは、全力疾走しながらフウの言葉を考えあぐねていた。 「そんなに変わってない?どういう感覚しとんねん」 ヒョウは、前々からどこかネジが飛んでいるようなところがフウにはあるとは思っていたが、少し心配になってきた。そう思いながらも、世話好きでもある幼馴染の言葉を嬉しく感じて、ニヤけている自分に気づいていた。 変わっていない……人間のヒョウの要素がどこかに残っているということだろうか。 「いやーすっかり見違えたね。素晴らしい!立派な獣人になれたことを我が校の校長として誇りに思いますよ。これで高等部は全ての生徒が獣人となった。実に素晴らしい」 「……やっぱり見違えるほど変わってるやんけ」 そう言われ、思わずこぼしたヒョウ。 「変われて良かったじゃないか。そうだろう。いやー良かった」 手続きに行った校長室で、校長である虎人の ルークが感嘆の言葉を述べた。 「でけーな」 ヒョウは間近で会うのは初めてであった。 身長が高く鋭い目のロマンスグレーの紳士然としてはいるが、虎の下半身をもつ強固な体つきである。
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