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「10番島です。牛人・ファルさん、お降りください」
「もう、着いたのか早いね。ありがとう。帰りの便は一週間後の夕方五時だったかな?」
「さようです。このあたりで待っていてください」
「了解。さあ、仕事仕事。美味い物作ってやるかぁ」
10番島も収容所がある。1番から10番の番号のつく島が収容所のある島で、他は人魚族が集中して住んでいる花島や、老人ホームのある宇宙島、星島、保養所の雪島など、それぞれ名前が付けられている。
「なぁ、牛人のおっさん、おっさんは一週間もここで仕事なんか?」
ヒョウが気になり聞いた。
「ああ。収容所のコックなんだ。収容所での仕事はみんな一週間交代だからね。この周遊便は一週間に一回しか飛んでこないしね」
「まじか。大変やな。一週間頑張ってな」
「おお、ありがとう。君も気をつけてね」
ヒョウは始めて聞く一週間システムに嫌な感じを受けた。
「一週間?わいもやろか?面倒やな」
1番島に行くのは良いが、一週間も足止めを食うのは不本意であった。
しかし、すぐにサンに会えるかはわからない。とにかく最新 R・B(ラン・ビー)について聞かないと気がすまない。文句の一つも言わねば収まらない。
ヒョウは一週間もやむなしと考えた。
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