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幽霊おったね!!
「大丈夫か湯川くん?君めっちゃ汗ダラダラやで」
「た、た、助けろやお前!!!死ぬとこやったんやぞ!!!」
「死なんかったやん、良かったなぁ」
「そーやけど!!!お前なぁ!!!」
「傘の弁償はいらんよ、命の重さは金には敵わんとゆーことで」
「もう傘はほっといてくれ!!!」
ちなみに傘は開いたままプカリと湖の真ん中の方まで流されてしまった。
いやそんなことは置いといて。
「お前が引っ張ってたらこんな危ない目にならんかったやんか!!!」
「いやいや、俺引っ張れないもん」
「はぁ??何言っとんねん」
「だって俺もう死んどるもん、お前に触れられないんよ」
「…………」
「はよ夢から覚めれば?お前が虚しくなるだけやでずっと」
「……でもまだ」
「ほなお前、落とされればよかったやんかぁ。そしたら俺とずっと楽しいことできたのに」
それとも、こんなんはどう?と幽霊はニヤリとして
「俺がお前の事落としてやろか?」
と意地悪そうに嗤うのだった。
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