夢のなか

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暗闇の中でひとり立っていた。 これは夢だ。 寝ている間、自分は夢を見ているんだと分かるひとがいるらしい。にわかに信じられなかったが、どうもこれがそうらしい。 でも、暗くてなにも見えない。 まあ、こんな経験初めてだし、楽しんでみようか。 とにかく歩き出す。 危ないなんてことはない。なにせ夢なんだから。転んだってどうということはない。目を覚ませばいいだけだから。 しばらく歩くと、ふと明かりがともっていた。 覗き込むと、嫌味できらいだった先生が見えた。 「君は自分が中心で地球が回ってると思ってるんですか?」 また嫌な言い回し。 でも、ここで言い返したんだった。 「いえ、地軸を中心に回っています」
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