プロローグ

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プロローグ

甘い甘い香りに誘われて喫茶店の扉を開いた。すると爽やかで少女マンガに出てくるような君がそこにいた。思わずドキッとして胸が高鳴った。 夢の国に足を踏み入れてしまったのかなと思ってしまった。だって、ずっと憧れていた喫茶店に勇気を出して行ってみると王子様みたいな男の子がいてお茶を飲んでいたんだもん。 ああ、幸せ。大きな窓から入ってくる日差しに照らされて少し明るめで柔らかそうな茶色ぽい髪の毛がキラキラ輝いている。わたしが今読んでいる少女マンガに出てくる男の子ミミナ君とそっくりだったんだから。 これは、ドキドキしちゃうよ。 思わずミミナ君ですか? なんて声をかけてしまいそうになった。 だけど、知らない人に声なんてもちろんかけられなくて、わたしはドキドキしながら運ばれてきた紅茶を飲んだ。 また、会いたいなと思った。
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