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キャノン・ボール
張り詰めた弦に寄り掛かって生きる
燃えない小僧のキャノン・ボール
理由もないまま架空の地まで
ガソリン揺らし突っ走っていく
シグナルはいつだって”赤”なんだよ
シグナルはいつだって”赤”なんだよ
留ってなんかいられないよ
アクセルを捻る右手がそう言ってるんだ
音階だけを信じて走る
燃えない小僧のキャノン・ボール
理由知り顔の観客たちを尻目に
ガソリンの揺れる子守唄で眠る
シグナルはどうやったって”赤”なんだよ
シグナルは何やったって”赤”なんだよ
焼け付くような夕闇に向かって
張り詰めたチェーンで風穴を空ける
西の海岸で終焉を見た
遠い異国の馬鹿野郎たち
冷たい海底に沈みゆく想いよ
どうか世界中の海を湧かせてくれ
失意の中で悟ることがひとつ
シラけた街に爆弾を落とせ
突っ走ることが”華”なんだよ
シグナルは睨みつける”赤”なんだよ
やっちゃいけないことばかりが魅力的に輝く街を
ブレーキの死んだオートバイで駆け抜ける
世界中のシグナルよ消灯してくれ
燃えない小僧のキャノンボールだ
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