最初に会う邪神様は

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最初に会う邪神様は

 邪神様に会ったのは、とある梅雨の日。  梅雨にしては雨は酷く振り約五十メートル程先からは見渡せない。土砂崩れや事故が全国各地で沢山溢れていた。  その時の俺は、高校生二年の時。学校が休校に成り帰宅している最中。  その時は傘を持っておらず急ぎで帰っていた時の事。バックを傘代わりにしていた。 (ヤベェ雨が酷いな!!これ以上濡れたら制服が臭くなる)  走る中俺は濡れたマンホールに片足を滑らせるがすぐに戻す。   「ん?!とっとと!!滑った〜」  滑ったせいで一度止まり足の具合を見る。 (少し捻ったか・・・・うんまぁ時間が経てば治るか)  走るのと歩くのには問題無いと確認した後に俺はその場を走ろうとする。ココからは家はアパートには三百メートルも無いだろうと思い走っていた。  丁度十字路に差し掛かり一度止まり車が来ないか左右を確認する。 (よし!車は来てないなもう直ぐ家にーーー)  小さく微かにしか聴こえない鳴き声が俺の耳を拾った。 「・・・・・・ミィ〜・・・・・」 「?・・・・・・猫?」 「ミィ〜」  その時の俺は単なる捨て猫だろうと見捨てようとしたが偶然か保護欲が産まれたのか分からない。猫の鳴き声を辿りに猫が捨てられている場所に向かう。  俺の耳は特殊で犬の耳より劣るが良い方だ。  漫画みたいに心拍の音で嘘が分かるとかは無理だが耳である程度だが足音や普通なら拾えない小さな音なら聞こえてくる。  鳴き声が聞こえた場所は近くの公園からだった。雨宿り出来る場所に居るのだろうと思いそこに走ると小さなダンボール箱が合った。そのダンボール箱の中だろうと思い近寄り姿勢を低くしダンボール箱を開ける。箱の中には毛布が詰められている中に蠢く物が居た。  その生き物を優しく毛布を掻き分けて抱き上げる。 (軽いな、大きさ的に生後数ヶ月か?こんなに小さいのに捨てるとは・・・・どこの馬鹿なんだか)  抱き上げて子猫の顔を見る。  顔を見た俺は引いたがその考えを捨てた。 「っ・・・・・・捨てられるのは、仕方ないか」  小さく鳴く子猫をダンボール箱に入っていた布で濡れない様に、隠す様に巻く。 「大丈夫だからなぁ〜安心しとけ〜」  子猫の背中をポンポンと優しく叩く。子供をあやし方だが子猫は小さく鳴いていたが次第に小さくなる。死んだのでは無く寝たのだ。  立ち上がりバックを開けて子猫をソッと入れてる。バックの中は弁当箱や袋に入った端末だけ入ってる。  揺れない様バックを前で持ち上げて付けてそのまま家と行く。 (ッ!片足が妙にズキズキして痛いな。軽く捻った足か?) 「早くいかねぇ〜と!」  自分の足の具合が少しずつ悪くなるのを分かり少し前屈みになりながら走る。  俺はその時、耳に変な声が聞こえた。 『邪神の接触により  SAN値   が  100から20減りました。  今現在の SAN値は80に成りました。』
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