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死から蘇って俺は気絶していた。その状態から数日程経っており【ノーネームハンター】達、自衛隊によって捕獲され地下施設へと連行された。
そこで俺は目覚めて混乱した。あの出来事が夢だろうと思ったのだだがそれは夢では無く現実なのだと知らされた。
「(ヤバいなぁ〜さっき訳わからない薬を投与されたり点滴されたり・・・モルモットか俺?)はぁー、外の空気吸いてぇ〜」
そんな愚痴は音声で録音されている事は知らず俺は意気揚々としている。
「てか俺死んだよな、頭に一発、心臓に五発、え?念入り過ぎない?俺悪い事したん?アイホートを家に招いたから?それだけ?」
はたからすれば俺は被害者だだが、自衛隊は俺の事を共犯者として認識をしていた。
まず邪神は世界の脅威と成り得る存在だからだ。姿を見ようが家に招き入れようが話そうがそれで共犯者として扱い、消す。
邪神の影響を受けている為、だ。
そんな事も気にせず愚痴を言い続けてたせいか閉ざされた扉が開く。そこから出てきたのは研究員達だ。
「また、やんの?」
「いえ、今回は貴方に宿ってる異物に話があるのです」
「異物って、アレか?プラスチック見たいな」
「いやそっちじゃない」
「あれまぁ」
オネェ見たいな言葉になるが俺は考えた。アイホートはその後何処に行ったか分からない。
その時は本気で異物は何か何かと頭の中を探るが何も思い付かない為研究員達の方を見て首を振るう。
「分かんね」
「ではこの顕微鏡を覗いて下さい、ですが」
「了」
一人の研究員が移動式の台座に置かれた顕微鏡を持ってきて俺の前に置かれる。
説明を聞く前に俺は台座を動かして顕微鏡を覗く。
そこには血液の元、赤血球と白血球の中に小さく蠢く白いプニプニとしたものが蠢いていた。そんなに小さいのかは、目らしきものが俺を見た。
「あ?・・・・??」
『邪神の 肉片の 一部を 目視 した為SAN値が50から40に減りました。』
『体内に 居る邪神 アイホート・アビゲイルが 起きまし た』
『SAN値が 20 回復しました。
現在のSAN値数は60となり ました。』
急な吐き気が襲われ口を押さえるが、時遅く口からは白いナニカが吐き出された。二十センチもある大きなナニカは無数の赤い目が開かれた。研究員達はその白いナニカを見て逃げ出す。
だが白いナニカは槍の様な触手が研究員達の後頭部と喉へと突き刺し何かを送り込む。
バタリと倒れ触手に引っ張られる。
「(まだ吐き気が)うぇっ!」
また吐き出されたのは何の変哲のない胃液だけであった。
その白いナニカは形を創り上げていく。
形は人形の様に作られていくのが目の前で見ていた俺は唖然としていた。関節部分は丸く滑らかな肌をしている。
「(何が、起こってんだ?てかこの気配どこかで)」
『んー、気持ち良かった〜おー、信役〜久しぶり〜』
「え?ぁ、え?アイホート?」
145センチ程のある身長の人形に無数の赤い目が開き全ての赤い眼は俺を見つめて指を刺す。
『イエスアイアーン!君に中にいた邪神だよ。
そして信役?君は僕の憑依体として宿った!おめでとう!!』
「??」
この時の俺は、アイホートが言った言葉を理解するのに数分掛かった。
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