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さっきなんかとは比べようにもならないぐらいに、
互いを求めあって、
与えあって、
抱きしめ合う僕たち。
あとほんの少し、ほんの少しだけでも力を込めてしまえば、
彼の体は脆く砕けてしまいそう。
それがたまらなく愛おしくて、
僕は自分でも気付かなかった欲望に支配されていく。
「そんなに強くないで……僕はどこにもいかないから」
そう言うユキミくんも、僕のことを強く抱きしめて離さない。
肩の丸み。鎖骨の線。細い首と顎。
彼のぜんぶを確かめるように、顔でなぞる。
「くすぐったいよ」
ユキミくんは笑う。
少し赤らんだ胸の先。
「う……あっ」
官能的な声に僕の加虐心は呼び起こされて、もっと責めたくなる。
「もう――そんなに僕のおっぱいをいじめても、
何も出てこないのに」
「ご、ごめん」
「別にいいよ。もっとやっても」
ユキミくんは僕を押し倒して、僕の体はあっけなく布団に倒れてしまう。
「それとも――」
「それ……うっん」
唇を塞がれる。
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