やっちゃんのお父さん

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眩しくて、温かい光が皆を包んで、やっちゃんのお父さんがいたころの、楽しい思い出が、映画みたいに流れていく。 みんなでそれを見ながら、あれはおかしかったね、あの時のあれは美味しかったね、と話す。 やっちゃんが赤ちゃんの頃のことや、おばちゃんとやっちゃんのお父さんが結婚する前のことも流れて、おばちゃんがヒック、ヒックと声をあげながら泣き出す。それでも目は映画を見ていて、やっちゃんのお父さんが、おばちゃんの頭を優しく撫でる。 やっちゃんも真似をして、おばちゃんの頭を撫でる。 やっちゃんのお父さんがやっちゃんの頭も撫でて、お父さんがやっちゃんのお父さんの頭を撫でる。 みんながそれぞれ、誰かの頭を撫で始め、 「何の儀式だ?」 とお父さんが言う。大人たちがクスクス笑い、私とやっちゃんも良く分からないけど楽しい気持ちになって笑う。 映画が終わり、ペパーミントのアイスが溶け始める。 「早く食べなきゃ。」 とやっちゃんが言い、私に 「冷蔵庫のアイスも取ってきて。」 と言う。おばちゃんが 「自分で行きなさい。」 と言うと、 「お父さんとくっついていたい。」 とやっちゃんが言い、 「そりゃそうだよなー。」 とお父さんが笑う。お母さんが冷蔵庫からアイスを取ってくる。
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