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幸せと罪悪感の葛藤
「いれていい?ちゃんとゴムする」
7年前はゴムなんてしなかった。
さすがに人妻相手に生ではいれないか。
ちょっと安心した自分がいた。
「んっ...」
隼人の吐息と私の吐息が重なる。
私の中で隼人が大きくなるのを感じた。
「まだだめ。」
「ん?」
「まだいかないで」
まだ、もう少し、こうしていたい。
なんでだろう。
涼雅君としてるときにこんな事思ったことも言ったこともない。
それだけ隼人との相性が良すぎるのかもしれない。
「もーいっかいするから大丈夫 笑」
隼人はにんまりと笑いながら、イタズラな顔で言った。
まだ終わりじゃない。
それが私には嬉しい。
ずっとこうして欲しかった。
幸せでいっぱいでいたい。なのに、頭の片隅には罪悪感がある。
集中できない。
今だけは、他の事は考えたくないのに。
今だけは、隼人でいっぱいになりたいのに。
私が完全に集中出来ないからなのか、隼人が飲みすぎたからなのか、私の中で更に大きくなった隼人は、なかなかイけない。
「セフレになりますって言って」
思いがけない言葉だった。
「いや!」
「ちがう。言うだけ。興奮するから。」
「いや!」
嘘でも言いたくない。
嘘でも"ちがう。"って言われて嬉しかったんだから。
「...ゴムはずしていい?」
「え?」
隼人は私の返事を待たずにゴムをはずし、再び私の中に入ってきた。
「...んっ」
隼人を直に感じる。
いれる側だけじゃなく、いれられる側も、ゴムの有無で感じ方が変わるなんて初めて知った。
「あっ...きもちい。全然ちがう。」
隼人が私の中で気持ち良くなってくれている事が嬉しい。
けど、避妊しないリスクは私の中でどんどん膨らむ。
もし妊娠したら?
隼人はどーする?
危険日ではないものの、リスクはゼロではない。
隼人との行為に集中なんてできない。
罪悪感と不安が私の心を埋めていく。
今だけは幸せな気持ちでいたいのに。
「あ...いく」
私の心も知らずに隼人は絶頂を迎えた。
「あぶねぇ。中に出すとこだった 笑」
もし妊娠したらどーする?
聞きたい。
私をもらってくれる?
「風呂いこ」
照明の調節ができなかったバスルーム。
明るさで目が変になりそう。
明るくて丸見えなのを気にする私のために、隼人が泡風呂にしてくれた。
隼人に後ろから抱き締められる様な体勢で二人で泡風呂に浸かる。
隼人が近い。
こんな明るいところでこんな近いのは...
嬉しい反面色々気になる。
いつもは見えてないものまで見えてしまう。
あれ?肌こんなだったっけ?とか
近くで見たらあんまり可愛くないな とか
思ったよりフケてるな とか
思われたくない。
そんな私の心配も知らずに、隼人の手が私の胸の膨らみを包む。
敏感になったままの先端をつまんだり、指で転がしたり。
思わず振り替えって隼人を見ると、すぐに唇が塞がれた。
イった後もこんな風にイチャイチャしてくれるんだ。
こんなの初めて。
7年前は毎回私の部屋で、イったら寝ちゃってたから。
風俗のお客さんにはいた。
終わったあとのお風呂でイチャイチャしたがるお客さん。
私は嫌だった。
やっとイかせて気持ち的にはもう終わりだと思ってる所に、まだイチャつきたがられると、正直うざかった。
なのに、隼人相手だと嬉しい。
「んっ...」
思わず声が漏れる。
だんだん深いキスになり、隼人が湯槽から出るように促した。
言われるがまま浴槽から出ると
「ここに手ついて」
隼人の言わんとする事がやっとわかった。
2回目はここでする気だ。
すぐに隼人が入ってきて、私の泡だらけの体を撫でるように触る。
泡で滑りがいいからか、触られていて心地いい。
でも入ってきたはずの隼人はすぐに抜けた。
「だめだな」
「...私のせい?」
私がうまくできないから...
「いや、のみすぎた」
それなら良かった。
何度かトライしてみたけど、さっきみたいな硬さはない。
「だめだ!出よっか」
もうしないのかな?
罪悪感や避妊しないリスクへの不安とは裏腹に、隼人に愛されたい、抱かれたいって思いがまた強くなる。
私は隼人にとってただのセフレだとしても、キスしたり、触られたり、エッチしてるその時間だけは、隼人の心も体も独り占めできる。
その時間だけは、隼人は私に集中してくれる。
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