3人が本棚に入れています
本棚に追加
/14ページ
パート１
ブオォォ
「もうこんな時間だ。急がないと！」
今は正午。急いで家に帰らないと、私の子どもたちがお腹をすかして待ってるの。
買い物の途中で渋滞にハマって帰るのが遅くなっちゃった。
このカーブを曲がってあとはまっすぐ進めばお家に着く。早くしないと！
ブオォォ
「あ！」
カーブを曲がったら自転車が道路を通ってた。私はスピードが出てて止まることができなかったからブレーキを踏みながらハンドルを切った。
キュルルッ
キュッ
反対車線に避けて自転車との接触は免れた。けれど安心したのもつかの間、反対車線にいたから目の前から車がやってきた。
ブルォォ
急いで元の車線に戻るためにまたハンドルを切る。
キュッ
ブオォォ
「セ、セーフ」
ギリギリセーフ。自転車と車の間をドリフトするように通って回避できた。ほんとに危なかった。
それにしてもよくあの自転車に反応できたよ私。でも子どもたちが乗ってなくてよかったー。多分頭ぶつけてたりしてたと思うから。
自転車は急いで渡りきってすぐに行ったみたい。車の方はブレーキを少し踏んでいたけど、特に問題はなさそう。
車を止めて確認してみようと思ったけど、どっか行っちゃったから諦めよう。
さっき避けた拍子に買い物袋が動いた気がするけど、大丈夫かなぁ？
ブオォォ
「着いたー！ 急いでご飯の支度をしないと！」
お家に着いて急いで後部座席から買い物袋を取ろうとした。その時私は重大なことに気づいてしまった。
「ああー！」
さっきの避けた拍子で買い物袋が逆さまに落ちてる！
と、とりあえずもとに戻さないと！
ガラガラッ
バラバラバラ
「えぇー！」
うまい具合に持ち上げたはずなのに、中身が全部出ちゃった……。
「あーあ」
一個ずつ拾って見てみると、今日のお昼ごはんのパスタが真っ二つに折れてる。しかも明日使う予定のネギも三角形になってる。
「はぁ」
パスタは焼きそば風にしよ。
最初のコメントを投稿しよう！