第17章02

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18時頃。 3隻はケセドの街に戻って来て、有翼種の採掘師達が集う石置き場へ。 周囲には他にも船が何隻か居て、採掘師が石屋と共に忙しく動いている。 3隻は上空で待機している。辺りはもう暗いが石置き場はライトで照らされていて結構明るい。 ブルートパーズではカルナギがブリッジで石置き場と電話連絡をしている「え。40分待ち?!しゃあねぇな」というと受話器を置いて「今日、なんか混んでやがる。…ドゥリー、ター、その耳電話で黒船とアンバーに40分待つから夕飯でも食っとけと連絡してくれ。俺らもメシ食って待とう。」 ターさん、インカムを耳に着けて「ほい」 ドゥリーも「うん」と言ってインカムに「もしもしドゥリーでーす」 黒船のブリッジでは。 スピーカーから『今日なんか混んでて40分待ちだから、その間にゴハンでも食べてて』 駿河、受話器をとると「了解しました。」 するとスピーカーから『あっ、待った、ドゥリー!』 『なに』 『黒船のは最後に降ろすから、待ち時間もっと長い。あー…とりあえず一時間待ちって事で!』 駿河「聞こえました。了解でーす」というと受話器を置いて「じゃあ採掘メンバーはゴハンだな。」 すると操縦席の静流が「船長。もしどこか着陸できる所があれば、ブリッジに私だけ残して船長は皆と一緒にゴハンが食べられますが。」 駿河「お。なるほど。」といい再び受話器を取ると「もしもしドゥリーさん。どこか船が着陸出来る所ありませんか?出来れば下で待機したいんです。」 するとスピーカーから『船長、黒船がどっか着陸したいって』 すると小さく『すぐ隣の駐機場空いてるよー!2隻分ある』という誰かの声が聞こえる 『もしもし黒船さん、右側の林の向こうに駐機場あるの見える?』 駿河「はい。あそこに行けばいいんですね。了解。」と言い受話器を置く。 静流「移動します。」といい操船する。 駿河、再び受話器を持つと「さてと。」と言い船内放送のボタンを押して「船内連絡。船長です、石置き場が混雑していて駐機場で1時間待機になったから、今のうちに採掘メンバーは夕飯を取って下さい。次の作業開始は19時の予定」と言って受話器を置く。 甲板ハッチ周辺にいた採掘メンバーは、船内に入って食堂へ。 ジェッソ、ハッチから船内に入りつつインカムに「ジェッソです、了解しました。甲板の全員、中入ります。」 ブリッジの駿河、静流に「静流さん、交代する?今、本来はアメジストさん担当の時間帯だけども」 静流「鉱石柱を降ろす作業の時は、私か副長の方が良いです。」 駿河「まぁ俺でもいいんだけどね。じゃんけんして決めるか。」 静流「それはちょっと」 駿河「わかった。じゃあ今から一時間だけアメジストさんにブリッジで連絡待機してもらって、荷降ろしの時の操船は俺がやる。」 静流「え」と驚き「船長が?」 駿河「こんなデカブツを積んだ状態の黒船を操船出来る機会なんて滅多に無いんで。」 静流「わかります、船長もやりたいですよね、わかります!」 駿河「って事で、駐機場に着陸したら静流さんはフリータイムと」 黒船とアンバーはブルートパーズから離れて隣の駐機場に着陸する。 駐機場に着陸したアンバー船内。 船内通路を食堂に向かって剣菱と剣宮が走っている。 剣菱「ゴハンだゴハン!ササッと食わんと。」 剣宮「俺はのーんびり食います」 剣菱、食堂に入りつつ「席、空いてるかなっ」 するとトンカツ定食を乗せたトレーを持って食堂から出ようとした透と出くわす。 透「勿論。席を空けておきましたよ船長」 剣菱「流石!」 剣宮、透に「部屋で食べるの?」 透「うん。」 剣宮「俺も船室でのーんびり食べようっと。」 カウンターからトンカツ定食を乗せたトレーを受け取る剣菱。その後ろのテーブル席では、護と穣が既に夕食を食べながら話をしている。 護「うんまぁ別に急いで帰らなくてもいいし」 穣「なぁ。イェソド鉱石の採掘は、明後日にしてさ。」 剣菱、テーブルにトレーを置いて穣の隣の席に座ると、「何の話だ」と言いつつゴハンをパクリとほおばる。 穣「船長、明日はケセドの街で遊びませんか。」 剣菱「ほぇ?」 護「今日、稼いだし。鉱石採掘は明後日にして、明日は遊んでもいいんじゃないかと」 剣菱「皆がいいなら俺はいいよ?」と言って「まぁ俺は一週間以内に帰れればいいという覚悟で来たからな。」 穣「皆そうですよ。イェソド行って何が起こるかワカランって。」 護「人生、奇想天外だもんねぇ」 剣菱「あとは黒船さんの返事次第だな。後で聞いてみる。」と言いトンカツをほおばる。
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