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暫し後、採掘船の停泊所にて。
船首を揃えて並んで着陸している黒船とアンバー。それと向かい合うようにブルートパーズが着陸していて二隻とブルートパーズの船体の間に各船のメンバー一同が集っている。
カルナギと剣菱と駿河は一同から少し離れた所で話し合いをしている。
剣菱、カルナギから渡された明細書を見て「ほぉ…予想より稼げたな。」
カルナギ「アンバーと黒船が石茶石を採ってたのは大体1時間位か?短時間でよくあれだけ採ったな。」というと「ちなみに合計金額を3隻で割ると端数が出るんで100ケテラだけウチの船に手数料って事でいいかな。するとキレイに3隻分に割れる。」
駿河「勿論。問題ありません」
剣菱「了解です。」
カルナギ「んで大変申し訳ないんだが、今日は遅くなっちまって明日の朝でないと現金の用意が出来ないんだ。」
剣菱「ああ、構いませんよ。ちなみに駿河さん。実はウチの連中が明日は採掘しないで街に行きたいと言ってんだが」
駿河「いいですよ。あ、いやウチの船の皆に聞かないと分からないけども、俺は個人的に街に行きたいと思っていて。有翼種の暮らしを見てみたい。」
カルナギ「…でもな、街には人間という種族に偏見のある奴もいるから…失礼な奴が居たらゴメンな。」
駿河「分かってますって。大丈夫です。」
剣菱、カルナギに「ところで有翼種はお酒ってのを飲むのかな」
カルナギ「人間は酒を飲むのか」
剣菱「はい。私は石茶よりも美味しいお酒に興味があります。」
カルナギ「じゃあこの後チョコッと飲むか。有翼種の夜の街にご案内してやる…って手持ちの金が無いのか」とガクッとして「分かった俺が立て替えとく!」
剣菱「え、でも」
カルナギ「明日払ってくれればいい、俺の行きつけの店で一人につき1000ケテラ分だけ飲もう。どうだ」
剣菱「ありがたい。」というと駿河に「アンタもどう?」
駿河「俺は…ちょっと。」
剣菱「そんな気がした。酒、あんまり飲まんの?」
駿河「今は全く飲みません。でも前のティム船長が、よく酒を飲む人で」
剣菱「あの人が?意外だな」
駿河「しかもあの人、飲んでも殆ど酔わないという。一緒に飲むと大変です。自分のペースがワカランなる…。それでもう酒が嫌になった。」と言い「昔はよく飲み屋でティム船長からアドバイスという名の説教を受けてたんですよ。」
剣菱「…よく耐えたわな…。」と言い、カルナギに「んじゃそろそろ皆に結果報告を」
カルナギ「うん。」船長3人は一同の前へと歩き出す。そしてカルナギを中心に、黒船メンバー側に駿河が、アンバー側に剣菱が立つ。
カルナギ「それではお待ちかねの結果発表だ。…合計金額から行こうかな。全部で256000ケテラ、手数料100ケテラ取って3隻で割ると1隻あたり85300ケテラ、一人あたり5330ケテラ!」
一同「おお」
穣「ほぉー!意外に稼げた」
透「ランチ代位かなって思ってたのに」
ジェッソ「大体時給1000ケテラって感じだな。」
カルナギ「内訳は、ウチの船とアンバーに載せた鉱石柱が合計で8万、大体一本5000から1万ってとこだ。黒船に載せたデカイ鉱石柱が10万」
一同「!!」
上総「あれ一本で?!」
カルロス「やっぱりそれだけ行くのか…」
護「行くよねアレは。」
カルナギ「で、石茶石だが、眠り石が3万、ブドウ石が46000ケテラ。ちなみにブドウ石の一番大きな奴は1万ケテラ。ブドウ石で初めて鉱石柱レベルの値が付いた。」
ジェッソ「おお!」
カルロス「なんだとう?!」
上総「探知した甲斐があったぁ」
カルナギ「あの大きさを完璧に掘り出すって難しくないか?どんな穴を掘ったんだよ。」
悠斗「フッフッフッ!」
ジェッソ「怪力人工種の本気モードでございます!」
上総「探知も!」
ジェッソ「ああ探知も」
カルロス「あれはなー…あれはビックリしたもんな。」
カルナギ「…という事で、実は今日は現金が用意出来なかったんで、給料は明日の朝、渡す。スマン!…その代わりに、もし今日これから飲みに行きたいって奴が居れば俺が一人につき1000ケテラ分だけ立て替えといてやるが、誰か居るかな」
穣「え!飲みって、酒ですか?」
剣菱「お酒です。私は飲みに行ってきます!」
駿河「俺は行かないけど、行きたい人はご自由に」
ジェッソ「では私は行ってきます!有翼種の酒を飲んでみたい。」
穣「俺も行くー!」
透「ち、ちなみにどんな所に飲みに行くんですか!」
カルナギ「俺の行きつけの店で、採掘師連中がよく行くところだ。」
透「採掘師連中ですか…。」
マゼンタ「残念!」と透の肩をポンと叩く
メリッサ「ちょっと何が残念なの!」
マゼンタ「え?何だろう!」
護「俺も行こうかなー…。」
穣「ええ?」と驚いて「お前も行くんか」
護「うん。」と言い、カルロスに「カルさんは?」
カルロス「私は行かない。」
メリッサ、カルロスに「お酒に弱いですもんね」
護「え。」と驚き「そうなの?」
穣「ああ。そういやアンタそうだったな」
上総「意外だ…。」
護「飲むとどうなるの」
メリッサ「すぐ具合悪くして倒れちゃう。」
護&上総「へぇ」
カルロス「しかも飲むと探知が全く出来なくなる」と言い、カルナギに「ところで明日は何時頃に給料を頂けるんですか」
カルナギ「9時半頃だな。」
剣菱「あ、そうだ。明日な、イェソド鉱石の採掘しないで街に遊びに行こうって話があるんだが」
駿河「俺が有翼種の街を見たいんです。採掘は明後日でいいかな」
マゼンタたち「やったー!」
メリッサ「オッケー行く行く!」
ジェッソ「どうせ臨機応変の予定で来てるし、向こうに戻るのはゆっくりでも大丈夫です。」
すると上総が「周防先生はどうするの」
剣菱「明日の夕方、迎えに行こう。明日の夜はコクマの街に停泊。明後日は採掘して夕方に本部に戻る」
駿河チト溜息ついて思わず「戻るのかぁ…。」と呟く
剣菱、驚いて「え」
駿河「あ、いや。…だって戻ると管理が…。アンバーはいいけどウチの船は面倒なんですよ。」
穣「大丈夫ですって。ここのイェソド鉱石はハンパ無く凄いから、メチャ沢山採って戻れば向こうもガンガン怒れない」
カルロス「そもそも怒られる理由がワカラン。」
ジェッソ「むしろ喜んで欲しい位で」
駿河「本来はそうだよな。でも管理に大喜びされても気持ちが悪い」
カルロス「まぁな?」
ジェッソ「今までの事がありますからなぁ」
駿河「とりあえず今後の予定は了解しました。」
剣菱「じゃあ…明日は朝9時半にまたここに集合って事で。」と言うと「飲みに行く人はここに残って、あとは解散!お疲れ様でした!」
一同「お疲れ様でした!」と言って立ち上がる
護、カルロスに「なぁカルさん、飲まなくていいから一緒に行こうよ!」
ターさん「そうだよ、石茶を飲んでればいい!」
カルナギ「あの店の石茶はあんまり美味くないけどな」
カルロス「いや、今日は疲れたので早く休みたい」
剣菱、駿河に「アンタも飲まなくていいから行かないか?」
駿河「んー…。俺もちょっと疲れたので遠慮しときます。」
すると総司がリキテクスと一緒に駿河に「じゃあ俺と機関長は行ってきます。」
駿河「いってらっしゃい。他に行く人は?」
昴「俺と夏樹」
駿河「てことはジェッソさんを入れて5人か。了解。」
穣「アンバーは俺と護と悠斗だけかな」
剣宮「俺も行きます」
リキテクス、良太の所に歩み寄ると「もし良ければ行きませんか。鉱石弾の話がしたい。」
良太「あ、いいですね!行きます行きます。」
穣「じゃあ5人か。しかし男ばっかだなぁ…。」
剣宮「男の話をすりゃいいんですよ」
悠斗「ってどんな話?」
剣宮「………。」
悠斗「そこでフリーズすんな!」と言って剣宮の背中をパンと叩く
剣菱「じゃあネイビーさん!」
ネイビー「はぁい!船の事は任せて。いってらっしゃーい」
剣菱「宜しく頼みます!」
カルナギ「んじゃ行こうか。飛んですぐの所…じゃなかった。歩くんだった。あそこ歩くと何分なのかな」
トゥインタ「20分位かな。」
ターさん「まぁゆっくり行こう!」一同はテクテクと歩いて移動を始める。
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