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護たちは通りをテクテクと歩いていく。そんな彼らを通りすがりの有翼種達が少し物珍し気に見る。
ふと、透がとある店のショーウィンドーを見て立ち止まると「うわぁ…。」と感嘆の声を上げる
そこには美しい石のイヤリングや指輪、腕輪などが飾られている。
護「そこ宝石屋だよ。高いとこ」
透「うんうん!」
メリッサ達もショーウィンドーを見て目をキラキラさせ「きれーい」
マリア「こっちのネックレス、イェソド鉱石だよ!信じられない」
駿河たち「え」
駿河「イェソド鉱石が宝石?」
透「ちゃんとカッティングすればこんなにキレイになるのか!」
ネイビー「イェソド鉱石のアクセなんて初めて見た!」
アキ「だって人間は着けられないし。」
メリッサ「人工種専用のアクセよ。欲しいなー」
ネイビー「欲しいよね!」
剣宮「それ付けて人間に近寄らないでね」
駿河、ウンと頷き「危険なアクセだ」
レンブラント「値段ついてないぞ。いくらなのかな」
透「滅茶苦茶高いんだよ、絶対!」
護「…店の中、入ってみる?」
透「え。」(…ていうか、護が『宝石屋に入ろう』なんて…)マジマジと護を見ると、荘厳な感じの店の入り口のドアを見て「…でもちょっと…敷居が高くない?」
メリッサ「フォーマルな格好だったら入れるけど」
護「でもここ石屋街の近くだし、気にしなくても…。」
ターさん「いあ、そうでもないぞ!」
護「そうかな」と言ったその時、ドアが開いて格調高い服装の店の人が出て来ると、護たちを見て「おや。」と言い、暫し一同を見てから「宜しければ店内をご覧になられますか?」
護「え。…こんな格好ですけど、いいんですか?ちょっと見学だけ…」
店の人「勿論です。どうぞお入りください。さ、どうぞどうぞ」と勧める。
護「ど、どうも」と言って中に入る。続いて透、マリア、アキ、メリッサ達が入る。
夏樹、店の人に「あ、俺達は、いいですので」
店の人「かしこまりました。」と言い静かにドアを閉める。
夏樹、外に残った男性陣にコソッと「入れないよな。」
剣宮&駿河「ウム。」
総司「さすが十六夜の人工種は違う。」
健「でも、あの護さんが宝石屋に入るなんて」
良太「かなり信じられない」
駿河「そうなのか」
剣宮「うん。イェソドに流されてホントに変わった…。」
夏樹、周囲を見て「良く見たらあっちの店も宝飾店だ」
リキテクス「あっちもだ。この辺りは宝石屋街か」
ターさん「うん。実はここ、一番高い店!」と護たちが入った店を指差し「宝石屋は俺もなかなか入れないよ。よく入ったなー」と笑う
良太「びっくりだー!」
10分後…ドアが開いて護たちが店から出て来る。
店の人「ぜひまたお越し下さいませ」と言いドアを閉める。
護「あ、ありがとうございました。」と閉まったドアに向かってお辞儀する。
透、ため息ついて「すっ…ごい所だった…。」
夏樹「どんなとこ?」
透「石が美しすぎて…。もぅー…。」
メリッサ「どんな石もちゃんと磨けば美しくなるのねぇ…」と溜息をつく
護「でも俺は原石の方が好きだー!」
剣宮「あのネックレスいくらだった?」
アキ「教えてもらえなかった。」
護「石を愛する人の元に行くから値段は関係ないとか言われた。」
駿河「洒落た事を言う…」
透「とにかく普通のアクセ屋行こう…」と言い歩き始める。一同もそれに続いて歩き始める。
そこへレンブラントが「あ!」と何かを見つけると「あれってもしかして画材屋?」と道の先にある一軒の店を指差す。
護「…かなぁ?」
ターさん「うん、画材もあるし事務用品とかもある。」
レンブラント「文房具屋か。俺あそこ行きたいんで行ってもいいか?」
護「…画材好きなの?」
レンブラント「趣味が絵を描く事なんだよ」
駿河&静流&護「えぇ!」
レンブラント「意外だろ」
静流「意外です。今度見せて下さい!私も画材屋行きます!」
総司「え。静流さんも絵を描くの」
静流「ちょっと描きます。」
駿河「ほー!」
総司「今度見せて」
静流「恥ずかしいから嫌です。」と言うと「行きましょうレンブラントさん!」
レンブラント「おー!」と言って画材屋へ走って行く2人。それを見つつ
総司「…レンブラントさんと静流君が意気投合するとは…。」
駿河「意外すぎる組み合わせだよな。…皆、意外な趣味もってんだな…。」
と、そこで透が右手の建物を見て「お、銀行だ。」
マリア「あっち郵便局かな」
夏樹「レストランがある」
護「この辺の飲食店はちょっと高いよ」と言い「あの辺に本屋がある」と少し先の商店街の一画を指差し「その先に食料品店、雑貨屋…まぁあの辺に色々あるから好きなトコ行って」
昴「ヨシ、本屋だー」と走って行く。
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