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楽なんかじゃない 3-1
実際のところ、体育、それも水泳の授業のある月曜日の朝は緊張していた。
いろいろな計画や警戒すべきことをクリアした、と言っても学校側から連絡が来たり、うちを出て図書館開館までの時間を制服姿でうろちょろするのも危険だったし。
同時に、解放感はあった。
水着さえ図書館のおトイレで濡らし、小さなボトルに入れた漂白剤をちょっとかければ、いかにもプールのあとっぽい匂いになるだろう。
気になるのは、図書館の方針だった。
全国どこの図書館も、あのツイートの鎌倉市図書館みたいだとは限らない。
出勤してくる教師たちに見つからないよう、大通りは避けてわたしは歩きながら考えていた。
図書館に着いた──。
たまたま近くにいた司書さんに、わたしはあいさつをした。おなじように、おはようございます、と返事がかえってきたので、これはもう大丈夫なのかもしれない。
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