好奇心が止まらない

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数えきれないほどのメニューの中から悠はサラダ。オムライス。唐揚げ。ビーフシチュー。パンケーキ。パフェ。そしてシャンパンを頼んだ。 「シャ……シャンパンて……」 「まあ。俺の記念すべき二十歳のお祝いだ。飲んでみたかったんだよな。シャンパン」 ご機嫌な悠は、シャンパングラスを手に取り花に手渡す。細く長いシャンパングラスはとても不安定だ。悠は氷のたくさん詰まったシャンパンクーラーからシャンパンを取り出す。 「これどうやって開けるんだ? 」 シャンパンの底からびちょびちょと水を垂れ流したまま、悠はシャンパンのコルクを睨みつける。 「ちょっと水! 水! めっちゃ垂れてる! 私もした事はないけど、ここをこうしてグッと親指で押す……」 「ぱぁぁんっ」 花がおしぼりを手に取ってシャンパンの底を拭こうとすると、銃に撃たれたような音が室内に響いた。悠は花の説明を聞いている間に、天井に向けてシャンパンを開けていた。 「っびっっっくりしたぁー」 「……っ俺も……」 シャンパンボトルを持ったまま、顔を驚かせる悠に花は若干の殺意を覚えた。 「あはははは。めっちゃビビった! 花めっちゃ良い顔してたよ」 悠はケラケラと笑いながら、ジャバジャバと花の持つシャンパングラスにシャンパンを注ぐ。 「ちょ、ちょっ……炭酸そんな勢いよく注いだら……」 花の予想通りにシャンパンはシュワシュワと泡を立て容赦なく花のスカートと足元をびしょ濡れにしていく。 「あっあ……あっ……もー。びしょ濡れじゃん。スカートどうするのよー」 シャンパングラスをテーブルに置いて、持っていたおしぼりでスカートと足を拭く。ここに来てから、怒るか驚くかばかりで花は疲れ始めていた。 「いいじゃん。どうせ全部脱ぐんだから」 悠はシャンパンを自分のグラスに注ぎながら悪戯に笑う。 「もう脱ぐ気が失せました」 「あ、そうだ。ちょっとそこ座って」 「えっ……えっ。何? 」 花の機嫌を気にすることもなく、悠はシャンパンをテーブルに戻して、花をソファーに座らせる。  
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