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ようやく結ばれる
白いソファーの上で1人分のほどの距離を空けて、体育座りをする悠と花。テレビからは義理の兄妹となった男女が性行為を始めていた。
聞かないふりなんて出来ないほどの激しい喘ぎ声に、2人の性的欲求は正常に高まっていた。
「……花」
「……悠」
それは炎天下の中、喉はカラカラ、涼む場所なんてない。風は1ミリも吹かず、汗は滝のように流れ落ちてくる。そして突然キンキンに冷えたアイスを差し出され、好きなだけ召し上がれ。と言われた時の様に悠と花は貪るように唇を重ねた。
「はぁはぁはぁはぁ」
恥じらいなんてない。唇を舌を欲のまま求め合う。歯がぶつかり合ったって、顔を舐められたってそんなものは構わない。お互いが触れずにいることなんて考えられなかった。
「……花、花……もう脱がすよ」
「うん……」
唇を重ねたまま、ブラウスのボタンを外す。もったいつけることも無く、花は自分でブラジャーのホックを外す。
ちゅ……くちゅ……と唇は音を立て、指先は背中に食い込むようにお互いの肌に触れ合っていく。花の乳首を舌で刺激して、片方の胸を手で揉みしだいていく。
「あ……んっ。あっ……気持ちい……あ……悠……」
「あ……花……あ……待っ……」
我慢に我慢を重ね、はち切れそうな悠のズボンのファスナーに花は手を添える。硬くなったモノをズボンの上から撫でていく。
「あ……ちょ……ちょっと待って……触らないで……」
悠は吐息を纏った湿った声を出し、花の手を押さえる。
「……一回出そう。楽にしてあげる……」
花はしゃがみ込んで、悠の足の間に体を入れる。
「え……待って……花……は……」
悠が制止するように花の手に重ねても、花は動きを止めない。悠のベルトを外し、ファスナーを下ろす。
「意地悪してた訳じゃないの。焦らしてごめん……私も……悠に気持ち良くなって欲しいから……」
花は悠の下着に唇をつけてから、ゆっくりと悠の下着をずらすと悠の吐息が漏れる。熱を持ち、硬くなったモノに舌先をつける。
「あっ……花。ん……」
悠の体が前屈みになって、花の髪の毛に悠の指先が触れる。
「そのまま頭撫でて……」
「え……」
「女は好きな人に頭を撫でられると嬉しいの」
「……分かった」
「一回……出して落ち着いたら、悠の初めてを……私にちょうだい……」
硬くなったモノを手で包み込んで、根元から舌をじっとりと絡ませていく。下から上に舌を這わせて、先端を口に含むと甘く淫靡な液が僅かに漏れる。口に含んだまま、今度は先端から根元に上下に動かす。唾液を交えて、何度も何度も上下に動かして、時折舌で先端を刺激する。
「……あ……待って。本当にイッちゃう……」
悠は何度も息を呑み、喉仏を動かして、息を吐くように声を出す。優しく撫でていた指先は、少し力を増して花の頭を押さえる。
「いいよ。ごめんね……あんまり上手じゃないけど……イッて……」
花は先端に舌をあてたまま、手に力を込めて唾液と性液で濡れた悠のモノを上下に動かす。ぐちょぐちょと音を立てると、悠の呼吸が早まっていく。
「はっ。はっ……あっ。待っ……口に出ちゃ……」
悠は額に汗をかいて体を僅かによじらせる。首筋や腕には血管が浮き出て、堪えきれないように自分の髪の毛を強く掴む。
「いいよ。出して……」
「んっ……ごめ……もう出ちゃ……」
肌が粟立ち、全身の血液が流れ出るような興奮を伴って悠は果てた。余韻が全身を痺れさせて、僅かな時間、身体の自由を奪われる。
「はっ……は……」
身体の自由を奪われている悠に気付かれないように、花は精液をさっとティッシュに吐き出す。
「ごめん。口に出しちゃって……あれ……ちゃんと出した? 」
「うん……出したから大丈夫」
「……ありがとう。落ち着いた……後は花をめちゃくちゃ気持ち良くさせてあげるから」
悠は花の唇にキスをする。さっきよりも、ずっと愛しさが増して、どうしたらこの感情を伝えることが出来るのかと思いながら、頬に触れ、首筋に触れ、髪を優しく撫でた。花の体を抱きかかえてベッドへと移動する。
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