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すぐに唇を塞がれて、荒々しいキスが私の意識を奪う。
せっかく好きと言われてその余韻に浸りたいのに、彼のキスのせいでそれが出来ない。
同時にパジャマの中にすっと入りこむ手に眉根を寄せる。決して嫌なわけではない。そうなんだけど…どうしても体が強張る。
「嫌?」
そう聞かれて私は顔を振る。なら遠慮しない、と言って私の膝裏と背中に腕を回してそのまま寝室へ移動する。
お姫様抱っこをされて…こんなシチュエーションは夢のようだと思った。
告白も、全部夢のようだ。
夢ならどうか覚めないでと願うほどに幸せだった。
ベッドへ私を寝かせ、すぐに広瀬さんが私に跨ってくる。
私を見下ろす彼は普段よりも真剣な瞳で私を見ている。目を逸らすと「ちゃんと俺を見ろよ」と言って私の頬に手を当てグイっと正面を向かされる。
「はい…」
と、今にも消えそうな声で言う。
広瀬さんがさっきは直接パジャマの中に手を入れて来たのに今はゆっくりとボタンを外し、胸元が露になっていく。
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