デートと、合鍵と

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ゴールデンウィーク中、私たちはずっと一緒にいることになった。 彼も実家へ帰るなどの予定はないようだ。 広瀬さんが私の家にも行きたいと言っていたので明日か明後日は私の自宅へ泊る予定だ。 この日は日中は広瀬さんの車でドライブをして夕飯の材料を買って私が料理を作ることになった。 広瀬さんは普段会社で見る彼とは違って子供のように喜んでくれる。 夕食を作っている最中、 「電話、来てるけど」 「え、はい!」 テーブルに置いている私の携帯電話が鳴っていて広瀬さんに促され私はそれに出た。 相手は理子だった。 「どうしたの?」 「もっしもーし!元気?」 「そりゃ元気だけど」 隠すことではないけど広瀬さんの家にいることは伏せておこうと思って小声で話しながらリビングを出て、寝室へ向かう。 今一人?と聞かれてうんと言った。 「明日さ、ちょうど鈴原も久世も予定ないんだって。同期で飲まない?」 「いく!いいね、何時から?」 「18時で予約取ってる。この間は邪魔が入ったからね~今度こそ同期で飲もう」 理子の声に2つ返事で返す。 電話を切ると、急にぐらっと体が揺れて一瞬何が起こっているのか理解できずにいたが 「広瀬さん…?」 後ろから抱きしめられていることに気づいた。 「明日どっか行くんだ」 「同期で飲もうって…あ、ダメでした?」 「まさか。行って来いよ。でもなぁ、アイツが邪魔なんだよ」 アイツが久世君のことを言っていることはすぐに理解していた。
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