ヒロインに転生したけど原作は崩壊してました。~何をどうすればこうなるの⁈~

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「何言ってるんだ?二人とも。結局は騙されないようにきちんとしとかないといけなかっただけだろう。だというのに、放っておくのは…」 「はいはい。レイお兄様は本当にジュリお義姉様の事が好きですね。そのままジュリお義姉様だけを愛しておいてくださいね~。」 「何言ってるんだい?僕の可愛いジュリは僕の愛しの人で女神のような存在だけどルルはルルでずっと僕のようせ…」 「わー。ちょっと何言ってるんですかっ?私はもうそんな年じゃないです。子供じゃありません。」 「レイ様とルルって仲いいわよね。ちょっと嫉妬しちゃうかも。」 「僕の可愛いジュリが嫉妬する必要はないよ。だってジュリは僕の愛しの人だからね。」 え、ちょっとまって。このセリフ、どこかで似たようなのを聞いたことがある気がする。どこだっただろう?そう、とっても昔。例えば私の前世とか…… あ、私はヒロインだ。ジュリア・セントポーリアとしては出てきてなかったから気付かなかったのだろう。 前世で流行っていたラノベがあって君僕シリーズといわれていた。 一作品目は【だって君は僕の唯一の人】というのでアルメラの侯爵家の令嬢がヒロインだ。公爵子息がヒーローで悪役令嬢として目の前にいるルルが悪役令嬢として出てきてた。とっても苛烈な性格で婚約者の公爵子息をヒロインに取られたと知ると物を隠したり壊したり誘拐したりといろいろとやっていた。そこには最後、レイ様がルルを助ける描写もあったな。確か、ヒーローとルルの婚約は国が主体で貴族のパワーバランスを保つためのものだったはず。そこでルルはヒーローに熱を上げて仲良くしようとするんだけど性格が合わないのか仲良くできてなかった。しかも、ヒーローが一つ上だから先に学園に通っちゃって一年ほど会えなくて寂しかった。そして、ようやく一年たって入学してみたら、ヒーローがヒロインと仲良くしていて怒りが爆発とかになったんだよね。そして、一年たったころ学園でのパーティーで断罪されて公爵令嬢から平民になるところでレイ様が助けて修道院に入ったんじゃなかったっけ?で、パーティーの後にヒーローとヒロインが結ばれるところで「だって君は僕の唯一の人」って言われるという描写があった。 でもさ、ルルは目の前にいるよ。なんなら、ヒーローの公爵子息とは普通に同僚じゃなかったっけ?しかも、レイ様の話的には仲の良い幼馴染みで友人っぽいんだけど。
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