ヒロインに転生したけど原作は崩壊してました。~何をどうすればこうなるの⁈~

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この言葉を聞いた時、私はどうでも良いと思った。私の婚約破棄を宣言されても。そう、私はたった今婚約破棄を宣言されたジュリア・セントポーリアなのだ。 にしても、婚約破棄ってテンプレだな。昔、流行ったもんね。悪役令嬢に転生して断罪回避とか婚約破棄回避とか。そして、いつの間にか攻略対象たちに愛されているのにその悪役令嬢は逆ハーに気付かないっていう。これで聞いていて分かると思うけど私は転生者だ。死んだ記憶はないのだけど気付いたらここにいたんだから多分、いつの間にか死んでしまったのだろう。気付いたら赤ちゃんになっていて周りは豪華で前世ではなかった魔法なんてものがあるからびっくりしてしまった。なんと、私が生まれ変わったのは公爵家だったのだ。もしや流行りの悪役令嬢に転生してしまったかと思ったけどジュリア・セントポーリアなんて名前、聞いたこと無かったから違ったのかと安堵した。まぁ、私が読んだことがある物語の中でとはつくけど知らないのなら回避のしようがないから諦めるしかないよね。だって、悪役令嬢っていろいろと最後が悲惨なのだ。だから、悪役令嬢に転生だなんて物語で読む分には良いけど自分が体験したいかと聞かれると否と答えるしね。 「エマ・セントポーリア公爵令嬢への暴言だけでなく、彼女の周りのものを隠す、壊すといった行為から人を雇っての暴力行為、それに加え男性に襲わせるといった非人道的行為までの数々の嫌がらせは明白。そのような卑しきものは第二王子である私の婚約者にふさわしくない。 こんな事をしたのは私の婚約者の立場が危うくなったからか?しかし、これは下策だ。愚かなものだな。」 エマは私の異母妹。私は前妻の一人娘でエマは私の継母でもある後妻の娘。仲は悪くはないけど良くもない。エマは前から第二王子の事が好きだったけど、私を蹴落としたい継母や異母弟に騙されたのかな。身内だと無条件に信じちゃうところあるし。でもさぁ、エマはなんで隣にいるだけなの?そこはぴったりとくっつこうよ。第二王子がエマの腰を抱きながら守るようにしてるとなお良しなんだけどなぁ。まあ、そうしたら不貞を働いた王子がそれの言い訳のためにこの断罪もどきをしているってことになっちゃうからやらないか。それになんだかんだ第二王子は真面目な人だからエマと特別な仲になっているっていうのもなさそうだしなぁ。
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