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「んー、まぁ、とりあえずはそういう事ですのでよろしくお願いしますね。では、私達はこれで。
あ、ジュリお義姉様は今後一切、この国と関わることはありませんから。第二王子がサインしてくださって助かりましたよ。」
あの書類はレイ様から渡されたものだけどルルシーナさんが用意したものだったのか。あの書類は一枚目は私をセントポーリア公爵家から追放するというもの。二枚目はこのグロリオサ国とは二度と関わらないという書類が書かれていた。そして、私達は今度こそパーティー会場を後にした。
そしてその後この国にあるアルメラの大使館で服を着替えてから三人で馬車に乗ってる。別に私はグロリオサで親しくしていた人はいないし愛国心もないから挨拶する人もいないし早めに出発となったのだ。専属侍女とも仲良くしてなかったからなぁ。私の乳姉妹がもともとは私の専属侍女になる予定だったけど彼女からしたら環境が最悪すぎて私はレイ様にお願いしてレイ様のお屋敷で働いてもらっている。私が嫁いだら今度こそ私の専属侍女となる。
「まったく、なんであいつが貴族のままなんだ。第二王子よりもあいつを何とかしたほうが良いと思うんだけど。」
「レイお兄様……さすがに筆頭公爵をどうにかするなんて無理ですよ。この国は数年前に筆頭公爵家が変わったばかりなんですから。」
「だけど、僕の可愛いジュリの事を知っていて放置していたんだよ。それに…」
「レイお兄様。自分がやったことは自分に返ってくるんですよ。だから、今後あの公爵一家にはそれ相応の報復を受けてもらいますよ。」
「あ、ルルシーナさん。」
「ジュリお義姉様、ルルと呼んでくださらないんですか?」
うわぁ、美少女に悲しげにされたら、まいっちゃうなぁ。
「ルル、エマは止めてね。あの子は純粋で騙されやすいだけだから。」
「なら、第二王子に嫁いでもらいますか。」
「エマは第二王子の事が昔っから好きだったし良いかもしれないね。」
あのあとの第二王子はちょっと大変そうだし、罰にはなると思う。まぁ、異母妹はどちらかというと被害者よりだしね。
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