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一気に顔がカッカと熱くなる。
さっき俺、結構大きい声出しちゃったかもしれない。
そう思ったら、今までのが大丈夫だったか心配になってきた。辰典さん、よく眠っていたからきっと聞こえてはいない、よな。
「まぁ、気にしなくていいんだけどな。あいつ昔から一回寝たら絶対起きないから」
俺の心配をよそに、征一さんは全く気にしていないって顔だ。それより、ちょっとイジワルな表情で俺を見ている。
「だから、翔太は安心して好きなだけ快感を堪能してな」
「かっ──て、もしかして、続きするんですか?」
「当たり前だろ」
「あっ、ちょっ……」
俺は征一さんに抱き上げられて、そのままベッドに座らされた。
「ま、待ってください! 本当にするんですか?」
なるべく小声で問いかける。
「んー、まぁ翔太がどーしてもしたくないって言うならしないけど。お前はこのまま眠るだけでいいのか?」
「それは、その……」
いいわけないから困ってるのに。
俺だって征一さんにたくさん触ってほしいって思ってる。けど、もし辰典さんが起きるような事になっちゃったら、さすがに気まずいし。
「じゃぁ、ヤバくなったら止めればいいだろ? その時は翔太がストップって言いな」
「え? 征一さん、途中で止めれるんですか?」
「まぁな(多分)」
そんな事、本当に出来るのか?
謎の自信ありげな征一さんだけど。
でも、それなら少しだけでも征一さんを堪能してもいい───かな。
「じゃぁ、"俺がストップするまで"という事で」
「オーケー」
すぐに返ってきた返事と一緒に、座った姿勢のままゆっくり後ろに倒されていく。
それから征一さんもベッドに上がってくるのかと思い待っていたら、征一さんは立ったまま俺が下に履いているスエットをスルリと脱がした。
「え、ちょっと待ってくださ、なに、何するんですか、ちょっ」
いきなり下半身がスースーする中、俺の質問の答えは返ってこない。
まだ下着は脱がされていないけれど、征一さんの唇がそこに当てられてる。
「うわ、あ、征一さん……」
触れている部分が、じんわりと温かくなっていく。
なにもされていない、まだ。
ただ唇を当てられているだけだけど、もう反応してしまいそうだ。
それからゆっくり口が開かれ、薄い布の上から俺のモノが咥えられていく。
「んっ、」
舌先で転がすみたいに触られているのに、下着のせいでどこか遠くで起きている出来事みたいだ。くすぐったくて、もどかしい。
恥ずかしい。でも、
もっと直接触れてほしい。
征一さんの熱い咥内でとろとろに溶かされたい。
俺はもう、その快感を知ってしまっているから。
「ふっ、なに考えてる? 急にデカくなったぞ」と征一さん。
いま俺が思っていたこと全部そのまま伝えたら、どう思うかな。
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