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元気になる魔法
小雨の印象がコロコロと変わっていく。
いたずらっ子な小雨、大人すぎる小雨、強がりな
小雨、作詞が得意な小雨。
私は、どの小雨に守られているのだろう。
どの小雨を守りたいの?
「ケッセラセラ」
涙を含んでいる綺麗な声が部屋に響く。
その声は遠ざかっていく。
「あれ、小雨もあの魔法の言葉を唱えてるね。」
「そうだな。隼人、お前と同じだ。」
「実はね、あの歌を知ったのはね。」
隼人さんはためてから言った。
「小雨に教えてもらったのさ。
元気が出てくる魔法だよってね。」
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