いつも皆の心配して

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いつも皆の心配して

「あのぉ、神楽ちゃん―。」 「なに?」 「小雨ちゃんがスリープモードにはいってしまってぇ。背負ってきました。」 またですか。 グシャグシャになった薬の箱を握りしめていた。 「他に薬、なかった?」 「これが精一杯でした。」 これもまたですか。 私は、鞄を開けてタオルと薬のポーチを出した。 これと、これと、これと。 「コップ、借ります。」 私は、てきぱきと動いていたからだろうか。 「手慣れてますね。」蒼さんが言う。 「そうですね。 皆さんが気づかないだけで小雨が元気な日なんてないですから。 いつも皆の心配をして、 私が寝ろと言うまで寝ない日もあります。 小雨、飲んでねー。」 小雨が震えた手を伸ばして薬を何個も水で流し込む。 「小雨―、私は部屋の片づけしておく。 無理しないように―。」
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