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思った以上に
「どうしたの?」
「あぁ、小雨から不思議な電話が来て。
でも、息が荒かったから、何かあったんだろう。
迎えに行こう。」
「うん。僕が小雨の電話を鳴らすから探してね。」
隼人が鳴らす。
以外と近いところにいないか?
部屋から飛び出し、音を探る。
共有スペースの前でぐったりとしていた。
「熱がありそうだね。」
「とりあえず部屋に行こう。寝かせないと。」
お姫様抱っこしたときにコロンと手から何かが落ちた。
「あれ、これは。」
「いつも作詞をコピーしているメモリーじゃないか。」
「届けることに体力を使ったんだね。」
隼人は笑って言う。
「あぁ、小雨らしいな。」
共有スペースのソファに寝かせた。
熱は普通に倒れてもおかしいくらいはあった。
荒い息を繰り返し、苦しんでいる小雨を見ていたら、蒼がはいってきた。
「ただいま帰りました―って小雨さんどうしたんですか?」
「熱があって倒れたんだよ。」
「じゃあ、氷枕持ってきますね。」
蒼がタオルと氷枕を持ってきた。
俺が頭をあげようと触ったとき、ごほごほと咳き込んだ。
「小雨,氷枕いれたいから頭をあげるぞ。」
それから数分たった頃。
小雨がガバッと起き上がる。
「どうしたんですか?小雨さん。」
『トイレ………借ります。』
走って、トイレにはいっていった。
扉が半開きになっていた。
「大丈夫か?小雨」
吐きたいのだろうが吐くものはないらしく、
ただ、水が出てくるだけだった。
「小雨、いつからご飯,食べてないんだ?」
『いつから…………?わか………りま………せん。』
これは思っている以上にまずい。
「病院、行くからな。待っててくれ。
準備、出来たか?蒼。」
「はい。神楽さんにも連絡入れておきました。
タクシーも呼びました。」
「じゃあ、行くぞ。」
小雨を毛布で抱き抱えてタクシーに乗った。
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