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また今度
いつかのいたずらっ子のように笑う。
こんな風に笑う小雨は初めて見た姿だった。
「そう。」
答えを聞くのは[また今度]にしよう。
パラパラと降っていた雨はザアザアと降りだした。
「雨、強くなったよ。」
『優雨が産まれた時は優しい雨が降ってたんだって。
僕が産まれたときには小雨だったんだって。』
「優雨から聞いたことあるよ。」
『僕、耳が聞こえなくなってから皆の迷惑にしかなってない。
でも、人一倍頑張っている皆を見ているから、
ずっと応援してる。』
世話しなく動いていた手が動きを止めた。
その瞬間、雨が弱くなった。
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