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まどかの永年保証
「日和見なのかとおもえばそうでもないんだよな。長期戦も辞さないっての?」
「そんなかっこいいもんじゃないですよ。
でもまぁ三浪してますから、諦めは悪いほうですよね」
キョウジは照れて自虐的にそう言った。
「お前や莉奈は総じて弱いって前に行ってたけどさ、そんなことないよ」
あたしは二人に言ってやった。
「あんたたち今どきの若者って、なんだかしなやかな強さがあるよな。
柳みたいにひらひらすり抜けて手応えとか感じねぇんだけど、なんだかんだで自分を通すみたいなさ」
「え? そうですか?」
キョウジはキョトンとしている。
「あんたも莉奈も強いよ。間違いない。あたしが保証する」
そう言ってやると、二人は顔を見合わせて照れたように笑った。
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