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な、何故こんな事態に…… ラーメン屋のカウンター席にヤンキー2人に挟まれ肩身が凄く狭い でも何も注文しない訳にもいかず一番安くてシンプルな物を注文した 「もっと食えよチビなんだから!!」 『むぐっ!』 餃子を無理矢理口に入れられた 『あちちッ』 「なんだよこれの何処があちぃーんだよ。猫舌かよてめぇ」 『ごめんなさい』 「ちゃんとふーふーして冷ましてからじゃねーとダメだろ。ごめんなぁ憂君こいつ本当雑でさ」 「うるせーよ」 『あ、あはは……』 側から見ればヤンキーに絡まれてる可哀想な人みたいになってねーか? いや、実際にそうなんだけど 「憂君は今彼女とかいるの?」 『彼女?いませんよ』 「んじゃあ彼氏は?」 『ぶごッッ!』 口から麺を吹き出してしまった 「汚ねぇーな!!ったく何やってんだよ!」 『ご、ごめんなさい』 目の前に置かれてあったティッシュで何とか処理 「あーそれもいない感じかぁ」 『や、彼氏って……俺男ですよ?』 「分かってるよ。けど憂君なら男同士でも全然アリだよね」 凄い事をずかずかと言って来るみっ君さん だから貴方初対面ですよね? 酔ってるとは言えなぁなぁ感が凄過ぎる 「あ、もしかしてそういうのに偏見ある人?」 『いえ、ないですけど……』 実際身近に同性愛者いるし 『俺そんな経験一度もした事がないんで……まだ誰とも付き合った事ないです』 あれ?何言っちゃってんだ俺? ダメだこの人の変なノリについつい答えてしまう 「マジで!?超貴重じゃん!!こんなに可愛いのに真っ新とか有り得ねーよ。うわー……余計いいな」 「無駄話してねーでさっさと食えよ酔っ払い!!」 「うるせーな、てめぇーだって酔ってんだろ」 「お前程じゃねーよ」 「ああ?何だてめぇ」 「あ?」 『……』 お願いだから俺を間に挟んで喧嘩しないで下さい .
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