29/51

101人が本棚に入れています
本棚に追加
/97ページ
それから何をする訳でもなく居座っている勝哉さん いや、本当何しに来たのこの人 「おいそこの酒取ってくれ」 『はい』 そして何故か一緒に晩酌 「……おい」 『はいっ』 「お前いつまでビビってやがんだ」 急にそんな事を言われてしまった 『や、だって勝哉さん恐いじゃないですか』 「ああ!?誰が恐えって!?」 『ほら!それですよっいきなり怒鳴るから本当びっくりするんですって』 「そんなにびびんなくてもいいんじゃないでちゅかー?どうだ?これだったら恐くねーでちょー」 『……』 俺の事馬鹿にし過ぎだろ 『逆に喋りにくくないですか?』 「喋りにくいに決まってんだろ!!」 『……っ』 ほらまた怒鳴る 「はぁ、俺は元々こんなんだから仕方ねーんだよ」 『ヤンキーですか?』 「誰がヤンキーだ!!お前弱いくせに意外と言うよな」 『あはは……』 危ない、つい…… だけど全然怒ってる様子が無い勝哉さん 寧ろ俺の分の弁当も買って来てくれたし優しい 「で?今日長谷川から連絡は?」 『みっ君さんですか?そう言えば今日はまだ……』 「ふーん」 そしていつも何やかんやと彼の事を聞いてくる 「お前あいつが付き合おうっつったら付き合うの?」 『え!?いやっ付き合いませんよ!!』 「おーやめとけやめとけあんなチャラ男」 『友達ですよね?』 「ツレだけどお前もだろ?」 『え?』 「何回か飯行ってるし今だってお前んちいるし立派なツレじゃねーか」 そ、そうなのか……? いつの間に…… ってかそれ全部俺の意思がないものばかりなのだが 「あいつは釣れたら餌やらねータイプだから。だから尚更真っ新なお前が不憫でよぉ」 『そうなんですか?』 「今まで何人食われて捨てられたか」 『捨てられ……や、色々あったんじゃないですか?』 「まぁダチとして付き合うんならいい奴だけどな。あいつはお前に手ぇ出す気満々だし」 『……そうなんですかね』 勝哉さんはそう言うが……確かにみっ君さんは手が早いだろうけどそんな酷い事をするような人には見えなかった かと言って好きかと聞かれたら…… うーん…… .
/97ページ

最初のコメントを投稿しよう!

101人が本棚に入れています
本棚に追加