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〈おおチビ助!お前今から俺んち来てくれよ!場所わかんだろ?〉
電話の相手は勝哉さん
『ええっ今仕事終わったばかりだしこれから帰ろうと……』
〈さっさと来やがれ馬鹿野郎!!〉
『……ッッ』
そう怒鳴られいきなり電話がブチッと切れた
な、何だ一体……
訳も分からず取り敢えず言われた通り俺は勝哉さんちへ急いだ
因みに勝哉さんちもアパート。俺んちより全然いい所
だけど、どの部屋なのかまでは分からなかったから俺は勝哉さんに着いたと一言だけ送信
すると2階の部屋の窓がガラッと開いた
「おーやっと来やがったか!まぁ上がって来いや」
『は、はいっ』
階段を上がり開いた窓の部屋の玄関のドアの前に到着すると、ガチャっとドアが開いた
「…………あ?何だ手ぶらか?」
『え?はい』
「何だよ気ぃ回らねー奴だな!コンビニ寄ってから出直せ!あとビールな!」
『ええっ!!』
勝哉さんはそれだけを告げるとドアをバンッと勢いよく閉めたんだ
それから俺は来た道を戻りコンビニに寄ってから再度勝哉さん宅へ
取り敢えず真似して弁当2つとその他摘み物と言われた通りビールを買って来たが……
「おお、これだこれ。っつーか俺が買って来たやつまんまじゃねーか!」
『や、どれがいいのか分からなかったんで』
「ちっ面白味のねー奴だな」
『あはは……』
「まぁ入れよ」
そう言って勝哉さんは部屋の奥へ入って行ってしまった
『……お邪魔します』
何故自分がここに呼ばれたのかは不明だが中に入らせてもらうと、勝哉さんの部屋は俺と同じぐらい散らかっていた
まぁ俺よりマシだけど
俺とは違いテーブルの上だけはめっちゃ綺麗
『…………』
それから部屋の隅に木刀が転がっていた
一体何に使うんだあれは
「よしよしちゃんと温めて来たんだな。偉いぞチビ助、取り敢えず食おうぜ〜」
『は、はい』
丸テーブルの横でちょこんと座らせて貰いまた一緒に弁当を食す
「前回俺はこれ食ったから今回はお前がこれ食えよなー」
『交換ですね』
「おー。あ?てめぇーは酒じゃねーのか?」
『はい。今日は普通に炭酸飲料がいいなって思って』
「炭酸飲料も酒も同じ炭酸だろが。却下」
そう言われ飲んでいたジュースを取り上げられてドンっと目の前に酒を置かれた
ええーっ今日飲むつもりなかったのに
仕方ないな……断ればまた怒鳴られそうだし
それから渋々出された酒を飲む事に
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